宮⇔牧/北風小僧
サイレンの宮田先生と牧野さんです。
見切り発車でダラダラ。。。
季節感とか関係なく秋の話です。
- 北風小僧 -
往診の帰り道落ち葉をホウキで掃いている牧野さんを見つけた。
掃いてると言っても集めた葉をぼんやりと見つめているようで、
ホウキを支えにジッとしている。
風はそうないが乾燥した季節だ。こんな所で風邪を引かれては困ると思い、声をかけた。
「牧野さん?」
気持ちが何処かへ向いていた牧野さんはぼんやりとコチラを見て一瞬驚いた顔をした。
「あっ、み、宮田さん。往診ですか?お疲れさまです」
ぺこりと頭を下げ、所在無さげに目を泳がせる。
いつもそうだ、自分の前で彼は落ち着きを見せない。
何処かオドオドして、避けられているような感じさえする。
村人が声をかければニコニコとした顔で対応するのに。
私だって村人なんです、と言った所でこの距離は変わらないだろう。
「何をしているんですか?」
そんなの見ればわかる事を聞く自分は本当に嫌な奴だ。
「・・・北風小僧の遊んでる声を聞いてたんです」
困ったように眉尻を下げた表情で彼は続ける。
「今日は風が強くないので小僧が元気ないのかと思ったんですが、元気みたいで」
嬉しそうに口元が緩んで、ほらっと言うように目線が落ち葉の山に向くのを同じように目で追ったら
タイミングよく小さく風がヒュルルと音を立てて落ち葉を鳴らした。
「ね、カサカサ言わせて楽しんでますよ」
にっこりと向けられる笑顔はやはり自分には向かない。
だから、こっそりと自分も少しだけ頬を緩ませて「本当ですね」と言い。
「風邪引かないようにしてくださいね」
と、注意も忘れずに病院に向かった。
宮田先生の背中を見ながら牧野さんは小さく笑った。
end.
なんつーか、お互いに顔見て笑えないけど、こっそり笑ってるのを実は見られてるって話を書きたかったんですが・・・。
見切り発車でダラダラ。。。
季節感とか関係なく秋の話です。
- 北風小僧 -
往診の帰り道落ち葉をホウキで掃いている牧野さんを見つけた。
掃いてると言っても集めた葉をぼんやりと見つめているようで、
ホウキを支えにジッとしている。
風はそうないが乾燥した季節だ。こんな所で風邪を引かれては困ると思い、声をかけた。
「牧野さん?」
気持ちが何処かへ向いていた牧野さんはぼんやりとコチラを見て一瞬驚いた顔をした。
「あっ、み、宮田さん。往診ですか?お疲れさまです」
ぺこりと頭を下げ、所在無さげに目を泳がせる。
いつもそうだ、自分の前で彼は落ち着きを見せない。
何処かオドオドして、避けられているような感じさえする。
村人が声をかければニコニコとした顔で対応するのに。
私だって村人なんです、と言った所でこの距離は変わらないだろう。
「何をしているんですか?」
そんなの見ればわかる事を聞く自分は本当に嫌な奴だ。
「・・・北風小僧の遊んでる声を聞いてたんです」
困ったように眉尻を下げた表情で彼は続ける。
「今日は風が強くないので小僧が元気ないのかと思ったんですが、元気みたいで」
嬉しそうに口元が緩んで、ほらっと言うように目線が落ち葉の山に向くのを同じように目で追ったら
タイミングよく小さく風がヒュルルと音を立てて落ち葉を鳴らした。
「ね、カサカサ言わせて楽しんでますよ」
にっこりと向けられる笑顔はやはり自分には向かない。
だから、こっそりと自分も少しだけ頬を緩ませて「本当ですね」と言い。
「風邪引かないようにしてくださいね」
と、注意も忘れずに病院に向かった。
宮田先生の背中を見ながら牧野さんは小さく笑った。
end.
なんつーか、お互いに顔見て笑えないけど、こっそり笑ってるのを実は見られてるって話を書きたかったんですが・・・。
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