忍者ブログ

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

古キョン/真実の裏の裏の裏

古←キョンで未来設定。
大学3年生。
久々の更新なのに、キョンくんのキャラが・・・・原型無い;;
キョンくん、ゲイ。


- 真実の裏の裏の裏 -


古泉が、服を脱いでて
俺に覆いかぶさってきてて、
怖いですか?
なんて、聞いてくるもんだから泣いてしまった。

俺はずっと古泉に恋をしていた。
高校生の多感な青春、ハルヒと言う台風を中心にして慌ただしかった日常を一緒に過ごしたやつ。
頭がいいはずなのに、頭は固い。
でも、不器用だけど嫌いじゃなかった。
むしろ、好きだった。
卒業を控えた放課後、一緒にオセロをしていて気づいてしまった。
今まで気づかなかった、名前も無い気持ちの正体に。
3月には高校を出て4月から新しい生活に踏み出す。
そして、俺は思った。
俺はこいつの人生の汚点にはなりたくないと。
今考えたら本気だったんだ。
それまでにも好きかも・・・って女の子はいたけど、古泉に対しては。
あいつの中ではキレイな思い出でありたい。
考えたら何も言わずに卒業式後、笑ってわかれた。
「最初は忙しいけど、また会いましょうね」と言われたときの俺の顔は相当寂しそうな顔だったのか、
ハルヒに「しっかりしろ!」っと背中を叩かれた。

痛かった、未だに思い出す。
ハルヒには何度も殴られたり叩かれたりしたけど、あのときのが一番痛かった。
俺はそこそこの大学へ進学して、
古泉を忘れるために彼氏を作って、別れるたびにハルヒの一発を思い出す。
このモヤモヤした気持ちを晴らすのは、もしかしたらあの一発なんじゃないかと。
でも、ハルヒの進学先は海外で、俺なんか到底行けない場所。
行けたとしてもバイトを必死にして旅費を貯めてからだし、
こんなヘナヘナな俺なんか見たら呆れて話もしてくれないかもしれない。
だいたい、卒業の時に「また会いましょう」とか言ったくせに連絡無し。
もう、3年経った。
先ほど彼氏に、いや、もう彼氏じゃないヤツにフラレたばかりだから感傷的なのかな・・・・。
あいつ、優しかったけど、セックスはねちっこかったんだよ。
あーあ、また一人になっちゃったよ。
寂しいなぁっと目的も無くネオンでまぶしい町中を歩いてたらバッタリ会った。

「いやぁ、久しぶり、元気だったか、古泉!」
久しぶりでも見間違うはずが無かった、例え髪型が短くてサッパリとした好青年になってても俺ならわかった。
だって、悔しいけど忘れれなかったから。
「お久しぶりです」と言った。
久しぶりの声だ、そうそう、こんな声だった。
俺の記憶の中の古泉の声は再生させ過ぎたカセットみたいに擦り切れて忘れてしまいそうだったから。
「おう、一人か?」
「はい、あなたの方は?」
「一人ひとり、つか、さっき別れたから一人。フラレ男に酒でもおごってくれよ」

適当な提案に「いいですよ」っと連れてかれたのはコザッパリしてたけど、味のしみたおでんを出してくれる所だった。
でも、彼氏と別れて、多少なりショックを受けてる俺は全く箸が進まなかった。
酒を飲みまくって、どうでも良い事を喋りまくって
聞かれても居ないのに、「俺、男にフラレたんだ」とペロッと零していた。
驚いた顔の古泉を見て一瞬にして我に返る。
「あ。・・・ごめん、驚いたよな、気持ち悪いよな」
すまんっと頭を下げた、少しの無言が流れて古泉が「もう、帰りましょうか」
小さく帰りを促したので、あぁ今日一日で二人にフラレるような気持ちだなっと思った。
もう、後戻りはできない。
どうせゲイだと遠ざけられるぐらいなら言ってしまおうか・・・?

財布からお金を出す時、古泉は「要りません」と言う。
なんだよ、ゲイにはお金払わせたくないか?それとも借りを作りたくないのか?
グルグルと考えながら店の外で一応待ってる律儀な俺。
本当は逃げてしまいたい気持ちもある。
ガラガラと音をたてて古泉が店から出てきた。
「ゴチ」と言って合わせる顔も無いので、背を向けたら手首を掴まれた。
「あの、僕・・・・」
言いよどむ古泉の頬が赤くなって頭の悪い俺は勝手な解釈をして
どうせ駄目なんだ、良い思い出でもくれよっとヤケッパチでキスをした。
ら、強く強く抱きしめられた。

気づいたら古泉の借りる安アパートに来ていて、
シャワーを浴びて万全な体勢。
え、俺、どうしたんだっけ?
抱きしめられて何か言われて、コイツも酔ってるんだろうっと
そして、酔った勢いで一発やって忘れれば良いやなんて考えてたんだっけ?
まぁ、忘れれる訳無いけど。
ベットにそっと優しく寝転ばされ、髪の毛を撫でられる。
これは夢だな、本当は店から出た後の古泉は俺との距離を置いてギコチナくさよならとか言って別れたはずだ。
で、酔ってる上に好きなヤツに拒否られて気が滅入った俺はゴミためにでも突っ込んで都合のいい夢を見てるんだろうな・・・・
「怖いですか?」
言われ、頬に触れた掌の熱さに涙が出た。

何これ、夢なのに温かいよバカ。
店を出てキスとハグの後、古泉が言ったのは「あなたが好きです」
神様ありがとう、俺のずっと好きな人は俺の事が好きでした。
かなわない恋だと思ってたのに、叶ってしまいました。
でも、欲を言うと初めては古泉が良かったです。
コイツを忘れるために既に一線を越えてしまった俺は処女じゃないんです。
古泉に俺の処女を貰って欲しかったです。
あ、重いですか?
こんなヤツはやっぱりフラレますか?

聞いたら古泉は「僕が初めてなので、変わりに初めて受け入れてください」と、言われた。
神様仏様、その他諸々に古泉様。
ありがとうございます、初物。

俺は逆に古泉を押し倒し、そいつの上にまたがった。
「俺が筆おろしさせてやるよ」
まだ涙の乾ききらない顔でにっこりと笑いかけた。



end.
キョンくん別人過ぎます。
PR

この記事にコメントする

お名前
タイトル
メール
URL
コメント
絵文字
Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
パスワード

カウンター

プロフィール

HN
ナオ太。
連絡先
kuroyagi_yuubin☆yahoo.co.jp
(☆→@に変更)

リンク