黒火/カレンダー
一日一火神くん。
黒火で、日付が変わる。
8/1分。
- カレンダー -
明日は特別な日。特別だからって、何かが違うわけでもないし、その日から変わることはない。
毎日は続いている。だけど、彼の隣に僕が居るといい。いつまでも。
元より、サプライズが下手なのと、プレゼントを選ぶのが下手なので、正直に、「誕生日プレゼントは何が欲しいですか?」っと、尋ねると、「約束が欲しい」。
とんちの利いた話でなく、次の約束。また明日が、きっちり来るように。
自分の魅力に気づかず、自信の無い彼がポツリと言った言葉。約束なんていくらでもする。でも、彼は明確な約束が欲しい。いつか、ではなく、どの日まで。
「それは、オプションで付けます。と、言うか、僕が約束したいのでプレゼントに入りません」
彼の予定を、出来ることなら全部押さえたい。全部が全部、僕が予定を埋めて、彼の思い出に出来るだけ登場して、ずっと一緒に居たい。なんてのは、無理な話。
無欲な彼が頭を抱える。
「お前の誕生日を一緒に祝う権利が欲しい」
「だから、権利も何も、既に決定した予定と考えてもらって良いです。むしろ、僕の誕生日を君は言わってくれないつもりなんですか?僕が独占欲の強い人間だと、経験上分かっていると思っていたんですが」
自分の彼の執着心が強いことは、自覚している。
好きで好きでたまらない。彼も僕のことが好きで、とても甘やかしてくれる。それに僕は甘えるし、僕も甘えられたい。
前々から、素敵なプレゼントを買ってあげたくて、少しずつお小遣いを貯めていたので、奮発は出来るはず。財布の中身を頭の中で数える。彼が欲しがりそうな、スポーツ関係を想像する。靴は少々背伸びしないと買えないかもしれないなぁ。
「お前は、普段から、俺を甘やかしてくれるから、イイんだ。それに、誕生日は、周りに感謝する日だから」
彼が、自分の誕生日を周りの人への感謝の日と考えるのなら僕はソレに乗っかるしかない。
「では、僕の誕生日では、僕が君へ全力で感謝と愛情を注いでイイって事で、約束しましょう」
彼の誕生日で、僕が得するのは、とても不思議だ。今までの自分の中にない考え方だ。
「指切り・・・」
差し出された小指に小指をかけ、何を言うこともなく、緩くゆすった。擽ったそうな柔らかな笑みを零した火神くんを見る。
僕もつられて笑った。彼の誕生日当日は、彼からの愛情を全力で受け取ろう。そして、僕の誕生日まで、少し長くなった貯金期間を経て、やはり、靴でも買ってあげよう。
長い時間。これからの約束。僕の誕生日まで来たら、次、彼の誕生日の約束をしよう。
次の次の次・・・どんどん連なって、それが当たり前になるよう。
end.
黒火で、日付が変わる。
8/1分。
- カレンダー -
明日は特別な日。特別だからって、何かが違うわけでもないし、その日から変わることはない。
毎日は続いている。だけど、彼の隣に僕が居るといい。いつまでも。
元より、サプライズが下手なのと、プレゼントを選ぶのが下手なので、正直に、「誕生日プレゼントは何が欲しいですか?」っと、尋ねると、「約束が欲しい」。
とんちの利いた話でなく、次の約束。また明日が、きっちり来るように。
自分の魅力に気づかず、自信の無い彼がポツリと言った言葉。約束なんていくらでもする。でも、彼は明確な約束が欲しい。いつか、ではなく、どの日まで。
「それは、オプションで付けます。と、言うか、僕が約束したいのでプレゼントに入りません」
彼の予定を、出来ることなら全部押さえたい。全部が全部、僕が予定を埋めて、彼の思い出に出来るだけ登場して、ずっと一緒に居たい。なんてのは、無理な話。
無欲な彼が頭を抱える。
「お前の誕生日を一緒に祝う権利が欲しい」
「だから、権利も何も、既に決定した予定と考えてもらって良いです。むしろ、僕の誕生日を君は言わってくれないつもりなんですか?僕が独占欲の強い人間だと、経験上分かっていると思っていたんですが」
自分の彼の執着心が強いことは、自覚している。
好きで好きでたまらない。彼も僕のことが好きで、とても甘やかしてくれる。それに僕は甘えるし、僕も甘えられたい。
前々から、素敵なプレゼントを買ってあげたくて、少しずつお小遣いを貯めていたので、奮発は出来るはず。財布の中身を頭の中で数える。彼が欲しがりそうな、スポーツ関係を想像する。靴は少々背伸びしないと買えないかもしれないなぁ。
「お前は、普段から、俺を甘やかしてくれるから、イイんだ。それに、誕生日は、周りに感謝する日だから」
彼が、自分の誕生日を周りの人への感謝の日と考えるのなら僕はソレに乗っかるしかない。
「では、僕の誕生日では、僕が君へ全力で感謝と愛情を注いでイイって事で、約束しましょう」
彼の誕生日で、僕が得するのは、とても不思議だ。今までの自分の中にない考え方だ。
「指切り・・・」
差し出された小指に小指をかけ、何を言うこともなく、緩くゆすった。擽ったそうな柔らかな笑みを零した火神くんを見る。
僕もつられて笑った。彼の誕生日当日は、彼からの愛情を全力で受け取ろう。そして、僕の誕生日まで、少し長くなった貯金期間を経て、やはり、靴でも買ってあげよう。
長い時間。これからの約束。僕の誕生日まで来たら、次、彼の誕生日の約束をしよう。
次の次の次・・・どんどん連なって、それが当たり前になるよう。
end.
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