緑火/ファミレス
一日一火神くん。
緑火で、ファミレスデートする二人。
7/31分。
- ファミレス -
夕方、学校終わりにファミレスに行く。黒子も高尾もいない。俺と緑間だけ。
周りは、家族、恋人、友人、色んな人が食べたり、お喋りしたりしてる。二週間に一度、ココにくる。
部活終わって、そのままの足で。端っこのボックス席に通されて、ボンヤリと外を見ていると、大きく開いたガラス越しに早足に歩いてくる緑間が見えた。
扉があいたので、対角線に位置する相手へ手を上げてアピールすると、接客に出てきた店員さんも気づいたようで、どうぞ奥へと、ジェスチャーしてるのが見える。
ぺこりと頭を下げ、メガネを押し上げた仕草を見て、近寄ってくる緑間を見上げる。
「待たせて悪いのだ」
「いや、大丈夫だ」
反対側のソファ席に腰を下ろしたので、メニュー表を手渡してやる。肩に掛けた鞄を端っこに追いやって、メニューを開く。
安いのが売りのファミレスだけど、学生の財布的に、散財は出来ない。ムッと睨むようにメニューを見てるのが、なんだか可笑しくて好きだ。
決めたのか、顔を上げた緑間が、こちらを見てくるので「俺も決めてる」っと、返し、机端の呼び出しボタンを押す。ザワザワと煩い店内に響く音。すぐに店員さんが小さな端末を持って、現れる。
二人とも、サラダとパスタをお願いした。お腹的に、もう一皿ぐらい食べてしまいたいけど、どうしても我慢できなければ家で食べればいい。
ココには、飯を食べに来たんじゃないから。セルフサービスの水を取ってくると、席を立つ緑間。普段は、どういった関係性なのか、高尾にいろんなことを頼っているのに、取に行ってくれた。
頬杖をついて、相手を目で追う。決まってはいないけど、だいたい順繰りに水を持ってくるのが、二人の間で会話してなくて決まったこと。
もともと、お互いに口数が多い方ではない。
黙って、食べていても、嫌に感じない。二人とも結構短気な性格でちょっとしたことで喧嘩になったりもするけど、二人だけの時は、案外、喧嘩する会話も出てこない。
ムカつくけど好き。不思議な気持ち。イラついても、大半穏やかでいられる。
水のグラスを両手に持った緑間が戻ってくる。指先にまかれたテーピングが少し濡れてるのを見て、向かいに座りなおした相手の手に、手を重ねる。
ざらざらとしたテーピングの感触。かわす視線。するりと、肌を撫でると、掌を上にして、握られたので、心がくすぐったい。
へへっと、笑い声を上げると、「締まりのない顔なのだよ」っと、言われたが、目の前の緑間も締まりのない顔をしているので、機嫌よく、店員さんが料理を運んでくるまで、煩い店内で静かに手を握り合った。
end.
緑火で、ファミレスデートする二人。
7/31分。
- ファミレス -
夕方、学校終わりにファミレスに行く。黒子も高尾もいない。俺と緑間だけ。
周りは、家族、恋人、友人、色んな人が食べたり、お喋りしたりしてる。二週間に一度、ココにくる。
部活終わって、そのままの足で。端っこのボックス席に通されて、ボンヤリと外を見ていると、大きく開いたガラス越しに早足に歩いてくる緑間が見えた。
扉があいたので、対角線に位置する相手へ手を上げてアピールすると、接客に出てきた店員さんも気づいたようで、どうぞ奥へと、ジェスチャーしてるのが見える。
ぺこりと頭を下げ、メガネを押し上げた仕草を見て、近寄ってくる緑間を見上げる。
「待たせて悪いのだ」
「いや、大丈夫だ」
反対側のソファ席に腰を下ろしたので、メニュー表を手渡してやる。肩に掛けた鞄を端っこに追いやって、メニューを開く。
安いのが売りのファミレスだけど、学生の財布的に、散財は出来ない。ムッと睨むようにメニューを見てるのが、なんだか可笑しくて好きだ。
決めたのか、顔を上げた緑間が、こちらを見てくるので「俺も決めてる」っと、返し、机端の呼び出しボタンを押す。ザワザワと煩い店内に響く音。すぐに店員さんが小さな端末を持って、現れる。
二人とも、サラダとパスタをお願いした。お腹的に、もう一皿ぐらい食べてしまいたいけど、どうしても我慢できなければ家で食べればいい。
ココには、飯を食べに来たんじゃないから。セルフサービスの水を取ってくると、席を立つ緑間。普段は、どういった関係性なのか、高尾にいろんなことを頼っているのに、取に行ってくれた。
頬杖をついて、相手を目で追う。決まってはいないけど、だいたい順繰りに水を持ってくるのが、二人の間で会話してなくて決まったこと。
もともと、お互いに口数が多い方ではない。
黙って、食べていても、嫌に感じない。二人とも結構短気な性格でちょっとしたことで喧嘩になったりもするけど、二人だけの時は、案外、喧嘩する会話も出てこない。
ムカつくけど好き。不思議な気持ち。イラついても、大半穏やかでいられる。
水のグラスを両手に持った緑間が戻ってくる。指先にまかれたテーピングが少し濡れてるのを見て、向かいに座りなおした相手の手に、手を重ねる。
ざらざらとしたテーピングの感触。かわす視線。するりと、肌を撫でると、掌を上にして、握られたので、心がくすぐったい。
へへっと、笑い声を上げると、「締まりのない顔なのだよ」っと、言われたが、目の前の緑間も締まりのない顔をしているので、機嫌よく、店員さんが料理を運んでくるまで、煩い店内で静かに手を握り合った。
end.
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