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黒火/パラダイス

一日一火神くん。
黒火で、水風呂に入る二人。
7/23分。



- パラダイス -


「火神くん!暑いので、水風呂に入りましょう!!」
部活後、当然のように俺の家に二人で帰り、俺の家に入った途端、勢いよく黒子が言った。玄関で俺は靴を脱いで、後ろに続いて入ってきた黒子がまだ靴も脱がずに俺を見上げる。
驚いて、半分体をひねって後ろを見ると真剣な顔。全身が汗でぐっしょりと濡れている。俺もだけど。
鞄と、買い物してきた夕飯の材料が入ったマイバックを廊下に卸す。帰宅時間を見計らって、タイマー設定しておいたクーラーが動いている音がする。
返事を返さない俺に痺れを切らした黒子が、後ろ手に玄関のカギを締め、肩にかけていたバックを廊下の隅に卸した。押し出されるように、俺も一歩前進し、そのまま風呂場へ押しやられた。
「聞いていました?水風呂です」
「あ?昨日水変えたばかりだから、桶には水はってあるけど・・・」
慣れた動作で、黒子が、棚からバスタオルを出し、動けずにいる俺に「脱がせてほしいんですか?」と、一言。
「えっ、いや、脱がせてほしくないけど」
汗で濡れた衣服を脱がせるのは、張り付いてやりづらいだろうし、それに、ベタベタな状態を触らせたくない。
「そう、ハッキリ言われると、それはそれでムカつきますね・・・」
溜息をワザとらしく吐いた黒子は、自身の制服を脱ぎ始めた。自分も、脱ぎ始め、「じゃぁ、ついでに洗濯するから練習着も・・・」
洗濯機に、シャツを入れた所で、先ほど、二人ともバックを廊下に置いてきたのを思い出し口ごもると、黒子が、パンツ一丁の状態で廊下に出ていき、二つのバックを持ってきてくれた。
「サンキュ、お前も練習着も入れとけよ」と、声をかけると、パンツも投げ入れて、「火神くんも入るんですよ」と、一足先に、入って行った。
俺は、服を脱ぎ、鞄から練習着やタオルなどを取り出し、洗剤を入れ、洗濯機のスイッチを入れた。軽快な音を鳴らし、機械がグルグルと動き出した。
それを見届けてから、あっ、買ってきたの冷蔵庫に入れなくては!っと、生ものだけ取り出して、冷蔵庫に、とりあえず入れた。さっき黒子がパンツ一丁で出て行ったけど、俺は全裸か。黒子が先に風呂入ってて良かった。
風呂場へ戻り、一応ノックをし、「入るぞー」と、声をかけると、既に身体を洗い終わった黒子が浴槽に足を入れていた。
「お前早いよな、風呂。あれだよ、スズメの行水?」
「カラスです」
「黒くて一緒だな」
「僕は黒くありません、名前に黒が付くだけです」
わりぃわりぃと、シャワーを出し、身体を洗う。髪の毛も洗い、手ぐしで垂れる前髪を後ろになでつけた所で、黒子がじっといていたのに気が付いた。
「見てて楽しいのか?」
「楽しいですよ?冷たくて気持ちいいし、快適です」
人の裸見て、楽しいとかあるんだな。君も早く入ってくださいと、身体を端へ寄せつつ、足を開いて、僕にもたれてくださいと、面倒くさそうな指示があったので、ジトッとした視線を送りつつ、言われたように黒子に重なるように、座ってやった。
「こうやってお風呂入ってみるの夢だったんです、ありっ」
がとう、そう続く言葉が途切れた。俺がわざと、背中で押したからだ。ムギュッと背に、黒子のつぶれる感触。軽くだけど。お腹に回された手も軽く抓ると、「もぅいいです」と、声が聞こえたので、ニシシと、笑って、開放してやった。
腰を上げて、完全に片側へより、並ぶように風呂につかる。
足は延ばせないが、冷たい水の感触が確かに心地よい。この冷えた状態で、早くクーラーの冷たい風に当たりたい。
「火神くん、気持ちいいですね」
「あー、飯作ったら、また汗かいちまう」
「そしたら、またお風呂入りましょう」
「お前、食べるだけじゃん」
「お皿洗うの手伝います。出来たら、二度目のお風呂では僕が君も洗います」
「んー、二つ目のは却下」
「何でですか・・・」
身体を滑らせ、黒子と同じぐらいの方の高さにし、頭を倒し、黒子の方に頭をもたれさせると、頭を撫でられる。
「今日はゆったりしたい気分」
「じゃぁ、甘やかしますか、ゆっくり」
「エロは、無しの方向で~~」
「仕方ないです、善処します」
よしよしと、撫でられるのが心地よい。少しだけ目を閉じて、優しい感触を堪能した。



end.
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