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古キョン/ナツカゼ

定番の風邪引きネタ。
古泉くんが風邪引いてます。
私、定番ネタって、オチが解っててもついつい読んでしまう。。。


- ナツカゼ -


パチリと目を開けたら見慣れない正方形マスの白い天井。
頭が回らない。
ぼんやりと見つめていると横から、
「起きたか?」っと手伸びてきて額を撫でられた。
前髪を払い、手のひらで温度を読まれる。
「キョンくん・・・・?」
「寝ぼけてんのか?」
まぁ、寝起きだしっとブツブツと独り言。
制服を少しだけ着崩した状態でベットの上に寝ていた。
カーテンが引かれ、丸の椅子には彼が座っている。
学校の保健室、かな。
身体を起こして緩められたネクタイに触れた。
「お前、覚えてないか?部室でふーふー言って机に突っ伏してたんだよ」
「・・・・そうですか」
声が掠れてる、風邪でダウンしてこんなの、格好わるい。
彼は足下の学生鞄からポカリを取り出して、ペットボトルの蓋を外してよこしてくれた。
触れたボトルはまだ冷たく、周りにしっとりと汗をかいていた。
「ほら、飲め」
「はい、ありがたく頂きます」
こくりと喉に流すとスルッと身体にしみ込む感覚。
酷く喉が渇いていてつい多く飲んでしまっていると「バカ、吸収に悪いだろ、少しずつ飲めっ」と怒られてしまった。
僕の姿を見つめながら彼は片腕を置き場に頬杖を付いた。
「お前、疲れてんの?夏風邪なんて疲れの現れだぜ?」
「疲れてるつもりはなかったんですが、最近あまり眠れてなかったかも」
「・・・・・それは疲れるんじゃネェの?」
ジットリと呆れ顔で見られる。
ため息をつく素振りをみせ、お前なぁっと零した。
「ハルヒも朝比奈さんも、長門だって心配してたぞ?早く治せ」
彼の口からハルヒっと聞いて、そうだ凉宮さんは大丈夫かな。
変な心配をかけて閉鎖空間が発生しないと良いけど。
「おい、お前またへんな事考えてるだろ、ハルヒなら大丈夫だ。何も心配するな、治す事が先決だ。それに、体調が悪いヤツを機関ってヤツが呼ぶとも思わん。足手まといを呼んでどうする」
足手まといっという言葉が胸に刺さった。
ツキッとささった胸を手のひらで撫でてやる。
「いいから、お前はもう少し寝ろ。下校時間まであと30分ぐらいはゆっくりしろ、その後、家に送り届けてやるから。」
言って、残っていたポカリを取り上げ身体を倒される。
「すみません」
「病人は気にせず、甘えれば良い。ほら、寝ろ」
再度横たえた身体、布団を柔らかくかけてくれた、なんだかくすぐったい感じだ。
枕に頭を落ち着けてから彼の方を見た。
「・・・じゃぁ、甘えついでに手を繋いでください」
「何だお前、子供っぽいな」
「はい、子供なんで」
手を布団から出すと彼は手を握り返してくれた。
ふふっと笑って目を閉じた。

眠っているとき、頭を撫でられている気がした。
きっと彼が甘やかしてくれたんだろう。
少し寝て、彼に送ってもらって、早く元気になろう。
凉宮さんらに「心配してくれて、ありがとう」と言いたい。
彼には「甘やかしてくれて、ありがとう」って。



end.
キョンくんは甘やかしのプロフェッショナルです。
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