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古キョン/暑い日

夏休み一日目の古泉くんの話。
だらだらと過ごしてるだけです。
忙しい毎日にぽっかりと休日が取れると拍子抜けして何も出来なくなりますよね!
短い話です。

- 暑い日 -


夏休みが始まった。
普段と変わらず朝起きて、時計を見て、カレンダーの日にちを見てガッカリした。
思わず、夏休みっと口に出てしまった。
昨日終業式をやって、あんなにも長期の休みを意識したはずなのに。
毎日同じ時間に鳴る目覚ましのせいで頭は冴えてきた。
風通しのために開いた窓から差し込む光が眩しい。
簡単にトーストとヨーグルトを食べた。
水を飲んで、歯磨きに洗顔。
服を寝間着代わりのTシャツと短パンから着替える、別にどこに行く訳でもないのに。
特にやる事もなかったので、パソコンを開いて、最新のニュースや気になる特集記事を読んだ。

数分ごとに増えるニュースを見るのにも飽きた。
平日の昼間に入ろうとする時間。
別にお腹もすいてないなぁ。
何故だか携帯を開き、彼のアドレスを眺めた。
あまり気にしないのか、アドレスはシンプルなもの。
何をする事も無く携帯を持ったままベットに横になった。
シーツが、夏の熱気を含んで熱い。
目を閉じてため息みたいに深い息を吐いた所に大きな電子音が鳴る。
ピピピピピッと。

「は、はい。もしもし?」

驚いて少しだけ声が高くなった。
恥ずかしさに頬を撫ぜた。

「おぉ、古泉か。今大丈夫か?」
「あ、大丈夫です、何か有りましたか?」
「いや、別に用って事は無いんだが・・・・」

珍しく煮え切らない態度をとる彼。
電話の奥で妹さんの可愛らしい声がした。
一瞬にも長くも感じる沈黙の後、自分から無意識に言葉が出た。

「あの、…電話してくださって嬉しいです。あなたの声が聞けて」

自然と頬がゆるんでしまう。
先ほどアドレスを眺めてましたから、っと言うのはやめておいた。
電話越しにも彼が照れている雰囲気が伝わってきた。

「ばか………おまえのせいで余計熱いわっ!」
「そうですか、ならアイスでも買って伺ってもよろしいでしょうか?」

もちろん、妹さんの分も。
「ん、待ってる。」の言葉に僕は喜々として起きあがった。

「キョンくん、」
「なんだ?」
「待っていてくださいね、大好きです」
「っ!?……恥ずかしい奴、早く来いよ」

ぶちりと電話が途切れた。
彼の家に付いたら、妹さんがいるのにも関わらずぎゅっと抱きしめてしまいそうだ。
すみませんね、っと先に意味のない謝罪が口に付いた。



end.
天然ヘタレ攻めはすぐ恥ずかしいこという、キョン君照れさしたい願望っ!
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