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レグリ/ちび食べ

ちびグリーン×食べたい病
カニバ・グロ・ホラー等の表現有りません。私が苦手です。
好きな人を食べたくなっちゃう病の、ちびグリーンくんの話です。
苦手な方はスルーして下さい。



- ちび食べ -


僕のグリーンには可愛らしいキバが生えてる。彼は『食べたい病』に、かかっている。
簡単に言うと、成長過程で心の欲求をコントロールできなくてなる病気らしく、種類的にはよく勘違いされるけど、食欲ではなく、性欲に近い衝動。
かわいい顔して興奮して食らいついてくる。


日差しが気持ちいい午後の太陽が照らすベッドに一緒になって転がって、最初に夢の世界に旅立ったのはグリーンだった。
ふくふくと、艶やかなホッペを突ついて、ふふふっと、笑いを零す。可愛いねっと、髪の毛を撫で付けてやると、ムニャムニャと、僕の方へ転がってきた。
あぁ、これはヤバいっと思った時には、齧られた。
ハムハムと、僕の厚手のシャツを噛む。無意識だろうけど、逃がさないとでも言うように伸ばされる小さな手。
少し頬を赤くして、息づかいも荒い。こんな小さな子には悪いけど、正直、僕の方が興奮する。
いけない、我慢しないと。


気を紛らわす為に、視線をそらして『食べたい病』の事を頭に浮かべた。


思春期の頃に多く発症すると言われている『食べたい病』。
簡単に言えば、好きな人や、物を食べたくなる(齧ったり、舐めたり程度)病状。
不治の病でもない、ホルモンバランスが崩れたせいでもない。精神的な病気に分類され、心を上手にコントロールできなくなって、行動が押さえられなくなる。
身体も影響してか、キバのように尖った歯が生えるが、八重歯と言ってしまえば誤摩化せるし、成長し、経験や知識、人との関わりによって心の耐久が着いて、病状は落ち着いてくるはずだ。
それに、食べたいと言っても、そこまでの凶暴性は無く、猫の甘噛みよりは痛い物の、食いちぎられるなんて事は今までニュースになった事は無い。
欲求の信号としては、性欲に近く、興奮状態で相手や物に噛み付いてくる。
大抵は、最初に上げたように思春期の頃に発症するので、割と我慢をする事が出来る。
早期に発症した際は、可愛いねっぐらいで片付けられてしまう。
レベルも段階ごとに有るが、グリーンは、軽度の症状で、欲求を抑える為に噛み付き専用の人形を持っている。


枕元にある、コロコロとした噛み付き人形に手を伸ばし、グリーンの口元に寄せてやる。
彼の好きなイーブイの人形は無惨にもカジカジと噛まれていく。僕から外れた手がしっかりと握っている。
ふぅっと、溜息を零して、涎で濡れた服を着替える為に起き上がった。
グリーンから逃げる為ってのもある。グリーンの事は大好きだけど、僕だって耐えなきゃならない。
だって、まだ彼は小さな子供だし、僕の方が彼を別の意味で『食べちゃいたい』と、思ってるなんて、ね。
僕が病気にかかってなくて良かった。もしそうなってたら、自分は我慢できるだろうか。
可愛いホッペに噛み付いたついでに違う所にも噛み付いちゃいそうだ・・・。
うーん、困った。まだ小さな子供に対して、恋愛として、好きだなんて。
グリーンの寄せてくる好きは、どう言う意味なんだろうなぁ。
まさか僕と一緒で恋愛で好きなんて、彼にはまだ分からないだろう。
周りに居るのが大人ばかりで、年齢よりも少しシャンとした考えの子供だけど、違うよなぁ〜。
僕の邪な欲を安易に向けちゃダメだ。怖がって二度と家に遊びにきてくれなくなったら、つらい。
グリーンって、初めて会ったときは、照れて静かだったけど、慣れてくると元来の甘えっ子な部分も手伝って、病気じゃなくても距離が近いんだよなぁ・・・・。
兎に角、今の関係を壊したくない一心で、服を替え、そそくさと、トイレに足を向けた。


家の人が買い物に出ていて良かった。
ホッと息をつきながらトイレから出ると、音を聞きつけたグリーンがバタバタと僕の元に走ってきた。
目が覚めたら誰もいなかったのがビックリしたのかな?
勢いよく、足元にくっ付いてくる。
「わっ、わっ、今はダメ、ダメだって」と、慌てて引きはがすと、しょんぼりと、頭を下げる。
こう言う、子供の真っ直ぐな好意に罪悪感を覚えつつ、ごめんごめんと、しゃがんで目線をあわせながら頭を撫でてやる。
「ダメってのは、そう言う意味じゃなくて、いや、タイミング的にはダメなんだけど・・・」
まとまりのない言い訳を口にしながら、笑って誤摩化そうとすると、「くっついちゃ、ダメ?」と、小首をかしげられた。
ぐっと、喉が鳴る。
「だ、ダメじゃないよ」
笑いかけると、パッと笑顔になったグリーンが俺の首に手を伸ばしてギュッと、くっ付いてくる。
嬉しくなったのか、僕の首に噛み付いてくる、カジカジと甘噛みみたいな刺激に煽られて、僕も軽くグリーンの首を軽く噛んだ。
健全な十代、これぐらい、許してくれ。
「おにぃちゃんも、一緒?」と、聞かれて、「うっ・・・・・・・うんっ」と、盛大に間の開けた返事をするのが精一杯だった。



end.
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