忍日/明日、雨かな
未来設定。
忍足は中学卒業後、高等部にはあがらず他校に進学という
プチ同窓会にて久々に会う、3年生が二十歳の未来です。
忍足さん視点。
※忍足さんの言葉遣いは気にしないで上げてください。
- 明日、雨かな -
日吉と寝た
夜中に目が覚めた、廊下のフットライトが眩しい
身体を起こし、横に目を向けると白い背中が見える。日吉のだ
俺が起きあがったせいで出来た隙間から温い空気が抜けていく
「んっ」と、子供みたいな声を出し、日吉が縮こまる
「すまんな」
柔らかな髪をなでてやるとスルスルと指が滑った
久しぶりに会った中学テニス部のメンバーたちに久しぶりだなっと肩を叩かれ、
大型犬みたいな後輩は目を潤ませつつ挨拶された
その隣には前からデカい後輩、みない間も成長したらしく自分との差はまた開いていた
「おまえ、まだデカくなるん?」
問いかけると中学の時によく聞いた「うすっ」でかなく、「はい」と答えた
3年ぶり、変わる奴も変わらない奴も沢山居る
自分は伊達メガネでなく本当のメガネ愛用者になり、長い髪が煩わしくなって前より短い
「日吉は?」
隣に立っていた跡部に聞くと、
「おまえもかわんねぇな、まだ日吉がお気に入りか?」
「だって、からかうと可愛い反応するんやもんっ」
おちゃらけた声で返事をしたが、勘のいい跡部はきっと気づいてるんだろう
俺が日吉を好きだって
ふんっと鼻を鳴らしつつも、指を指した方にはジローと日吉
今回の同窓会は立食形式で、跡部の企画だけあって美味しそうなものばかり
それに気分が高揚したジローが日吉を引っ張っている
「ひよっ、あれも美味しそうだよ! どれ食べる?俺がとってやるよ」
ジローは何かと日吉の世話を焼きたがる、兄貴面してても結局は逆で弟のわがままに黙ってついて行く日吉って構図になる
「おまえ等も変わらんのー」
声をかけると肩をぴくりと肩を揺らし振り返った
「あ、忍足さん、来てたんですか」
「おしたりー、ひさしぶりー」
「おぅ、わざわざ来たで。跡部様の言いつけだからな」
「跡部に逆らうと怖いからなー」
ジローが俺越しに跡部を見て悪戯っ子みたいに笑った
「最近どうよ、大学は?」
「ん?普通よ、適度に楽しいし適度に課題がつらい」
和やかに状況を話した、久しぶりに会っても受け入れてくれるメンバーに気をよくして終電を逃した
一人だけ少し距離のある俺はタイムリミットが短いのを知っていたはずなのに
弱いくせに少しだけ酒を飲んだせいもあるかもしれない
プチ同窓会はお開きとなり、それぞれ帰り道をたどる
酔っぱらった宍戸が鳳に絡んでるのを横目で見ながら、跡部の家にでも泊めてもらおうと声をかけた
「てめぇーで何とかしろ」と、冷たく切り捨てられた
「ひどいで、けーちゃん」
泣き真似までしたが振り返りもせんかった、薄情な奴
「岳人はあかんー?」
「うちぃ?無理無理、いきなり友達連れてくっと親がうるさいんだよな、悪いな」
「ジローは?」
「妹がうるせぇからダメエ、それに可愛すぎて惚れちゃうから」
「俺はロリは趣味やないって…」
「ひよの家いけばー?」
「きれいだし、一人暮らしだもん、ね!」
突然ジローに腕を捕まれた日吉は二・三歩よろけて俺を見た
「へぇ、一人暮らしなん?」
「…えぇ、まぁ。狭い部屋ですが」
「今日泊めてや」
「はい」と言って歩き出した日吉の後に歩く
振り返り皆に手を振って簡単な挨拶を交わした
ジローがまた兄貴風吹かして「気をつけて帰るんだよー」と言っていた
日吉の家は駅二つ分と、徒歩12分ほどの場所だった
駅から近いので家賃は高いのかと聞いたら主線路沿いじゃないし小さい部屋なので、
なんて少し会話をしたぐらい、聞いたとおり部屋はキレイにしてあった
余分なものはなく、物が静かに場所に収まっている
ワンルームの部屋は全体が見渡せる、端にベット真ん中にちゃぶ台、本棚には教材や雑誌
テレビはなく、床にノートパソコンが置いてあるぐらいだ
「へぇ、キレイにしとるんやな」
「別に…なにもありませんが何か飲みますか?」
風呂から上がると先に済ませた日吉がベットを背もたれにして本を読んでいた
「風呂、ありがと。しっかし、ひよちゃん、エロ本も置いてないなんてどんな不健全な子なん?」
ニヤニヤ顔で問いかけると眉を寄せて睨まれた
先ほど、家主がいないのを良いことに部屋をいろいろと物色してみたが、それらしい物は無かった
さすがにパソコンの方は覗けなかったので、ベットマットの下。クローゼットの中あたりを探してみた
「そんな怖い顔せんと、もしかして、使わんの?」
横に腰を下ろして見つめ返すと目をさまよわせて言葉を探してる
「い、らないんで」
「なんで?想像で補うタイプ?」
「いぇ、」っと小さな声を返したが頬がほんのり赤くなっている
昔から日吉をからかうのが好きだった、それは気を引きたいから。
どんな些細なことでも真面目に返してくる、色の付いた話に興味がないのは知ってるが会っていなかった間の埋め合わせがほしい
「誰か付き合っとぉ子おるの?」
首を振ったのを見た、そんなバカ正直に。誤魔化せばいいのに。
そんな日吉に強くひかれてしまう、真っ直ぐで純粋な彼に愛しさがまた募る
何年も会わずにいたが積もっていく思いは本人を目の前にして簡単に崩れた
「なら、溜まっとるやろ。抜いたるわ」
言って逃げられる前に手を握ってキスをした
最後まではやってない
互いのを擦りあわせて、意外と感じやすい日吉の身体を少しいじったり舐めたりしたぐらいだ
明日、目を覚ました日吉になんと言われるだろう
最中に涙を溜めた目で「いやっ…」と拒否をされた、嫌われるの決定だな
「すまんな、俺、おまえン事が前から好きなんや」
もう一度髪を撫でてやると、日吉が寝返りを打った
起こした?っと目を向けると目があって内心あわてた
今すぐ出てけと言われても自分には弁解の余地はない、酒の勢いでなどと言っても許してはくれないだろう
「日吉…」
謝罪の言葉を言おうと口を開いたタイミングで手首を捕まれて声が引っ込んだ
強い瞳で見つめられ、反らせないまま見つめ返した
「もう一度、言ってください。…その、俺のこと…」
視線に込められた熱に目眩を起こしそうになった
「前から好きだ」
「俺も、忍足さんが好きです。前から」
「さっきは嫌って…?」
「ちゃんと手順を踏んでもらわないと誰だって戸惑います」
言って恥ずかしくなったのか枕に顔を埋めるので髪を撫でて耳に口を寄せ、
愛を囁いた
「ウザいですよ」なんて、連れない返事をしながらも頬だけでなく耳まで赤くしている
可愛いと言いたいが機嫌を損ねるといけないので抱きしめて目を閉じた
「明日、晴れたらデートしよな」
忍足は中学卒業後、高等部にはあがらず他校に進学という
プチ同窓会にて久々に会う、3年生が二十歳の未来です。
忍足さん視点。
※忍足さんの言葉遣いは気にしないで上げてください。
- 明日、雨かな -
日吉と寝た
夜中に目が覚めた、廊下のフットライトが眩しい
身体を起こし、横に目を向けると白い背中が見える。日吉のだ
俺が起きあがったせいで出来た隙間から温い空気が抜けていく
「んっ」と、子供みたいな声を出し、日吉が縮こまる
「すまんな」
柔らかな髪をなでてやるとスルスルと指が滑った
久しぶりに会った中学テニス部のメンバーたちに久しぶりだなっと肩を叩かれ、
大型犬みたいな後輩は目を潤ませつつ挨拶された
その隣には前からデカい後輩、みない間も成長したらしく自分との差はまた開いていた
「おまえ、まだデカくなるん?」
問いかけると中学の時によく聞いた「うすっ」でかなく、「はい」と答えた
3年ぶり、変わる奴も変わらない奴も沢山居る
自分は伊達メガネでなく本当のメガネ愛用者になり、長い髪が煩わしくなって前より短い
「日吉は?」
隣に立っていた跡部に聞くと、
「おまえもかわんねぇな、まだ日吉がお気に入りか?」
「だって、からかうと可愛い反応するんやもんっ」
おちゃらけた声で返事をしたが、勘のいい跡部はきっと気づいてるんだろう
俺が日吉を好きだって
ふんっと鼻を鳴らしつつも、指を指した方にはジローと日吉
今回の同窓会は立食形式で、跡部の企画だけあって美味しそうなものばかり
それに気分が高揚したジローが日吉を引っ張っている
「ひよっ、あれも美味しそうだよ! どれ食べる?俺がとってやるよ」
ジローは何かと日吉の世話を焼きたがる、兄貴面してても結局は逆で弟のわがままに黙ってついて行く日吉って構図になる
「おまえ等も変わらんのー」
声をかけると肩をぴくりと肩を揺らし振り返った
「あ、忍足さん、来てたんですか」
「おしたりー、ひさしぶりー」
「おぅ、わざわざ来たで。跡部様の言いつけだからな」
「跡部に逆らうと怖いからなー」
ジローが俺越しに跡部を見て悪戯っ子みたいに笑った
「最近どうよ、大学は?」
「ん?普通よ、適度に楽しいし適度に課題がつらい」
和やかに状況を話した、久しぶりに会っても受け入れてくれるメンバーに気をよくして終電を逃した
一人だけ少し距離のある俺はタイムリミットが短いのを知っていたはずなのに
弱いくせに少しだけ酒を飲んだせいもあるかもしれない
プチ同窓会はお開きとなり、それぞれ帰り道をたどる
酔っぱらった宍戸が鳳に絡んでるのを横目で見ながら、跡部の家にでも泊めてもらおうと声をかけた
「てめぇーで何とかしろ」と、冷たく切り捨てられた
「ひどいで、けーちゃん」
泣き真似までしたが振り返りもせんかった、薄情な奴
「岳人はあかんー?」
「うちぃ?無理無理、いきなり友達連れてくっと親がうるさいんだよな、悪いな」
「ジローは?」
「妹がうるせぇからダメエ、それに可愛すぎて惚れちゃうから」
「俺はロリは趣味やないって…」
「ひよの家いけばー?」
「きれいだし、一人暮らしだもん、ね!」
突然ジローに腕を捕まれた日吉は二・三歩よろけて俺を見た
「へぇ、一人暮らしなん?」
「…えぇ、まぁ。狭い部屋ですが」
「今日泊めてや」
「はい」と言って歩き出した日吉の後に歩く
振り返り皆に手を振って簡単な挨拶を交わした
ジローがまた兄貴風吹かして「気をつけて帰るんだよー」と言っていた
日吉の家は駅二つ分と、徒歩12分ほどの場所だった
駅から近いので家賃は高いのかと聞いたら主線路沿いじゃないし小さい部屋なので、
なんて少し会話をしたぐらい、聞いたとおり部屋はキレイにしてあった
余分なものはなく、物が静かに場所に収まっている
ワンルームの部屋は全体が見渡せる、端にベット真ん中にちゃぶ台、本棚には教材や雑誌
テレビはなく、床にノートパソコンが置いてあるぐらいだ
「へぇ、キレイにしとるんやな」
「別に…なにもありませんが何か飲みますか?」
風呂から上がると先に済ませた日吉がベットを背もたれにして本を読んでいた
「風呂、ありがと。しっかし、ひよちゃん、エロ本も置いてないなんてどんな不健全な子なん?」
ニヤニヤ顔で問いかけると眉を寄せて睨まれた
先ほど、家主がいないのを良いことに部屋をいろいろと物色してみたが、それらしい物は無かった
さすがにパソコンの方は覗けなかったので、ベットマットの下。クローゼットの中あたりを探してみた
「そんな怖い顔せんと、もしかして、使わんの?」
横に腰を下ろして見つめ返すと目をさまよわせて言葉を探してる
「い、らないんで」
「なんで?想像で補うタイプ?」
「いぇ、」っと小さな声を返したが頬がほんのり赤くなっている
昔から日吉をからかうのが好きだった、それは気を引きたいから。
どんな些細なことでも真面目に返してくる、色の付いた話に興味がないのは知ってるが会っていなかった間の埋め合わせがほしい
「誰か付き合っとぉ子おるの?」
首を振ったのを見た、そんなバカ正直に。誤魔化せばいいのに。
そんな日吉に強くひかれてしまう、真っ直ぐで純粋な彼に愛しさがまた募る
何年も会わずにいたが積もっていく思いは本人を目の前にして簡単に崩れた
「なら、溜まっとるやろ。抜いたるわ」
言って逃げられる前に手を握ってキスをした
最後まではやってない
互いのを擦りあわせて、意外と感じやすい日吉の身体を少しいじったり舐めたりしたぐらいだ
明日、目を覚ました日吉になんと言われるだろう
最中に涙を溜めた目で「いやっ…」と拒否をされた、嫌われるの決定だな
「すまんな、俺、おまえン事が前から好きなんや」
もう一度髪を撫でてやると、日吉が寝返りを打った
起こした?っと目を向けると目があって内心あわてた
今すぐ出てけと言われても自分には弁解の余地はない、酒の勢いでなどと言っても許してはくれないだろう
「日吉…」
謝罪の言葉を言おうと口を開いたタイミングで手首を捕まれて声が引っ込んだ
強い瞳で見つめられ、反らせないまま見つめ返した
「もう一度、言ってください。…その、俺のこと…」
視線に込められた熱に目眩を起こしそうになった
「前から好きだ」
「俺も、忍足さんが好きです。前から」
「さっきは嫌って…?」
「ちゃんと手順を踏んでもらわないと誰だって戸惑います」
言って恥ずかしくなったのか枕に顔を埋めるので髪を撫でて耳に口を寄せ、
愛を囁いた
「ウザいですよ」なんて、連れない返事をしながらも頬だけでなく耳まで赤くしている
可愛いと言いたいが機嫌を損ねるといけないので抱きしめて目を閉じた
「明日、晴れたらデートしよな」
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