(沢+降)→御/急に石が飛んできて
鈍感な御幸くん。
- 急に石が飛んできて -
些細なことが積み重なるって、ホントそう!
だって俺、すげぇムカつくことに、御幸のことが好き。降谷には負けねぇ。いや、降谷だけじゃない、先輩たちにだって負けない。誰にも渡したくないぐらい好き、ムカつくけど。
何でムカつくのに好きなんだろう、悩んで、悩んで、野球以外の時間は悩み抜いたけどやっぱり分からなかったから、「好きってなんだ?!」っと、金丸に聞いたら拳骨が飛んできた。衝撃でチカチカっと、目の前に星が飛んだ。教室って、キレイだったんだなぁ、なんて、一瞬思うぐらいに強く殴られたってこと。
「いってぇ!!!」と、席を立った瞬間に、運悪く拳骨のまま上にあった金丸の手にぶつかった。追い討ちをかけるような衝撃に俺は今度は声が出なくなった。うぅぅうっと、軽く目に涙を浮かべて、自分の机の横に踞る。負けた・・・俺の石頭も案外脆かった。
謎の敗北感に浸っていると、「おい、大丈夫かよ?」と、声がかかった。純粋な質問を投げかけた俺に先に手を挙げたのはお前だ。俺が立ち上がって手に当たったのは事故だったけど、最初のは故意的だった。恨めしそうに俺が見上げると、「お前が変なこと言うからビビって手が出ちまった」と、弁解するも、驚いて咄嗟にグーが出るなんて攻撃的な男だよ。
「もぉ、いい!お前には聞かない!!」と、頭を擦って、すごすごと、自分の席に着いた。
チャイムがちょうど鳴って、ガヤガヤと騒がしかった教室が少しだけ静かになった。「わるかったな」と、片手を顔の前に上げて謝られたから、結局、「おうっ」と、許した。数学の先生が教室に入ってきた。
授業中も、途中の休憩時間もぶっ通しで、俺はうんうん考えた。何度も御幸の意地悪そうな顔を思い浮かべてた。あんなに憎たらしくって性格悪い男の何処が良いんだろう。そりゃ、何だかんだと俺のことを気にかけてくれてる節があるし、投手第一の考え?もうさ、女房まっしぐらじゃん。俺の良き嫁、そう思わないか!!?っと、昼休みに乗り込んだ春っちの前の席で俺が熱弁を振るうと、呆れて顔を引きつらせた春っちの代わりに横から降谷が、
「それ、自分にだけに向けられた物じゃない」と、突っかかってきた。
うぉいっと、睨みつけると、つーんっと、顔をそらされた。まぁまぁっと、優しい春っちが俺たちの仲裁に入る。「でもさ、栄純君は、ムカつくって、口を開けば一番に言ってるのに、本当は御幸先輩のことが大好きなんだね」
「俺、一言も好きって言ってない!!!」
春っちに長々と語ったけど、何処にも好きって言葉は使わなかったのに俺の気持ちは簡単にバレた。ま、まさか、エスパー!?っと、考えたタイミングで、「別に僕エスパーでもなんでもないからね」っと、先手を打たれた。
栄純君がスゴく分かりやすいと言うか、なんと言うか・・・っと、言葉を濁して、頬を軽く赤くさせた。なんで、春っちが照れてるの?っと思うと、空気読めない降谷が「お、れも、御幸先輩のこと好き」っと、言った。
「いやいやいや、負けねぇ、この気持ちお前の倍以上、いや、それ以上だって!」と、俺が声をあげたのに、またもや、そっぽを向かれた。ムカつく・・・。
まぁまぁっと、春っちがまた、俺たちを落ち着かせた。
午後一の授業は、体育だった。春っちの教室でグダグダしてたら、ギリギリの時間になっていた。慌てて体操服に着替えてグラウンドに走ってく。ダラダラと皆が、なんとなしに、整列し始めてる。体育の先生が名簿を持って歩いてる横を抜けて俺も、整列に混じる。
チャイムが鳴って、直ぐに準備運動の号令がかかる。グッと背中を伸ばしてる時、チラリと二年生の教室の方を見上げると、御幸が俺の方を見て居た。授業が退屈って感じで頬杖をついて、俺の方にちょっとだけ顔が向けられてる。
ブンブンっと大きく手を振り上げると、少しだけ笑った。
おぉぉっ、可愛いところあんじゃん。散々、性格の悪い男なんて考えて悪かったなぁ。部活のときは少しは素直に御幸の言う事、聞いてやるかなっと、考えていたら、先生に叱られた。しっかりと身体を伸ばせとかなんだと、クドクドと。
横で金丸たちが笑ってる。くそうっ、ついてない。野球に全力で忙しいのに、俺には恋をすることも許されないのかぁ〜!!もう一度、御幸の方を見ると、口元を押さえて笑いを耐えてた。よそ見をしたのがバレて、先生から、またお叱りの言葉をもらった。俺は、グッと、涙を飲んで耐えた。
全ての授業が終わって、すぐに野球の練習に向かう。バタバタと走っていくと、倉持先輩に捕まった。「おーい、怒られてんの見たぞ、しっかり準備運動しろよ、真面目にやれ」と、完全にからかう気満々の先輩。「やめてくださいよぉ、いつ見てたんですか?」の問いかけに、ひゃはっと笑ってから「馬鹿か、最初から見てたっつの。お前が授業おくれそうになってる所から、手を振って、ド叱られてる所まで」
「ちょ、先輩、俺のストーカーですか?見過ぎ、キモイっ」
「キモイとは何だ、俺も御幸と同じ教室だっつの!」と、尻を強めに蹴り上げられる。「暴力反対!」と、言うのと、同時に、倉持先輩いたっけかな?っと、頭を回転させたけど、全く思い出せない。御幸の笑ってる顔しか思い出せない。
先輩が最初から見てるって、しかも、怒られてる俺が見えるってことは窓側の席・・・・?
「俺は御幸の前の席だよっ、覚えとけ!」と、再度強い蹴りが飛んできた。いっててっと、前につんのめりそうになり、慌てて体勢を整えた。「お前って、御幸のことばっか見過ぎ」と、言い捨てて、足の速い先輩は先に行ってしまう。
そんなに見てないと思うんだけどな。
練習後、汗だくで、砂だらけで、全力で野球したって感じで汚れまくった俺たちは風呂へと向かう。道具の手入れをしている御幸は必然的に遅くなるので、彼が終わるのを、タラタラと用具の片付けを手伝いながら待っていた。
別に一緒に風呂に入りたいとか、そんな下心はある!
だって、好きなんだ、好きなら色々見たいと思うのが思春期ってもんよっ。誰に言う訳でもなくへっへっへーっと、笑っていると、御幸が降谷と一緒に歩いてきた。今日の昼休みのときから、降谷が無駄に出っ張ってくる。ムッと目を吊り上げていると、「沢村?」と、名前を呼ばれた。振り返れば、クリス先輩!
「あっ、お疲れ様でーす」
「寒くなってきたから、あまり汗をかいたままでウロウロするなよ?」と、やっぱり優しいなぁ。「はい!」と、元気に返事をしたら、御幸たちがやってきて、御幸が嬉しそうな顔で「クリス先輩」と、呼びかけた。
何処かムッとした顔で降谷の顔が固まる。師匠と呼んでいる俺でさえも、御幸の顔が緩んでるのが分かる。ちょっと、ジェラシー。「お疲れ様です」と、声を出す御幸の言葉の語尾にハートマークが付いてるみたいに聞こえる。
「みっ、御幸、俺にもお疲れ様言って!」
「はぁ?さっき全体でお疲れ様ですって言ったじゃねぇか」
「お、俺にも」と、珍しく降谷が御幸の手を掴んだ。負けねぇっと、俺も御幸の手を掴んだ。「えっ何、おまえら、気持ちわりぃ。もう、今日はボール受けねぇから」と、腕を振り払って走っていく御幸を見ながらクリス先輩がポツリと俺と降谷に向かって「振られたな」っと、笑った。
風呂に入って、飯も山盛り食べる。食事トレーを持って席を探していたら、御幸と倉持先輩が並んでご飯を食べている向かいの席が運良く空いていたので、御幸の目の前にトレーを置いて、椅子に手をかけた所で、横から無言で降谷がやってきて、席を横取りしやがった。
その隣に春っちが座る。
椅子取りゲームに負けた俺だが、会話の主導権は俺がもらう。その点、無口な降谷と俺となら、俺の方が強い。ご飯の間、何度も話しかけた俺だったが、御幸よりも倉持先輩に会話が拾われて、あまり御幸の声が聞こえなかった。
良いんだ、チャンスはいくらでもあるんだ。俺はとても前向きだからな!
食事後の自由時間に、御幸の部屋へ行く途中で降谷にばったり会った。
「おい、おまえ、もしかして・・・」
黙りこくって、ジッと俺の方を見てくる相手の手には、ボールとグローブがしっかりと握られている。スタートの合図が聞こえた訳でもないのに、同時に走り出した。部屋に辿り着いても、御幸は不在だった。畜生、何処へ行ったんだ!っと、二人して探し始める。色々と見た後に、外で素振りをしている御幸をやっと見つけた時には、軽く汗をかいていた。
「みっ、みゆきぃ!!」
「おっ、なんだ?自主練か?」
「お、俺、御幸のことが好きです」
「・・・・ん?おっ?そうか」
「せ、先輩!俺、先輩のことが好きです」
「・・・そうか、ありがとな」
二人に突然の告白をされたのに、よくわかってないらしい御幸はとりあえず、好意の表示とは理解したらしく、礼を口にし、「褒めても何も出ねぇぞ?球も受けねぇし」と、言うと、俺と降谷は明らかにガッカリした顔を浮かべた。
御幸は、野球以外のことは、ものすごく鈍感らしい。
end.
- 急に石が飛んできて -
些細なことが積み重なるって、ホントそう!
だって俺、すげぇムカつくことに、御幸のことが好き。降谷には負けねぇ。いや、降谷だけじゃない、先輩たちにだって負けない。誰にも渡したくないぐらい好き、ムカつくけど。
何でムカつくのに好きなんだろう、悩んで、悩んで、野球以外の時間は悩み抜いたけどやっぱり分からなかったから、「好きってなんだ?!」っと、金丸に聞いたら拳骨が飛んできた。衝撃でチカチカっと、目の前に星が飛んだ。教室って、キレイだったんだなぁ、なんて、一瞬思うぐらいに強く殴られたってこと。
「いってぇ!!!」と、席を立った瞬間に、運悪く拳骨のまま上にあった金丸の手にぶつかった。追い討ちをかけるような衝撃に俺は今度は声が出なくなった。うぅぅうっと、軽く目に涙を浮かべて、自分の机の横に踞る。負けた・・・俺の石頭も案外脆かった。
謎の敗北感に浸っていると、「おい、大丈夫かよ?」と、声がかかった。純粋な質問を投げかけた俺に先に手を挙げたのはお前だ。俺が立ち上がって手に当たったのは事故だったけど、最初のは故意的だった。恨めしそうに俺が見上げると、「お前が変なこと言うからビビって手が出ちまった」と、弁解するも、驚いて咄嗟にグーが出るなんて攻撃的な男だよ。
「もぉ、いい!お前には聞かない!!」と、頭を擦って、すごすごと、自分の席に着いた。
チャイムがちょうど鳴って、ガヤガヤと騒がしかった教室が少しだけ静かになった。「わるかったな」と、片手を顔の前に上げて謝られたから、結局、「おうっ」と、許した。数学の先生が教室に入ってきた。
授業中も、途中の休憩時間もぶっ通しで、俺はうんうん考えた。何度も御幸の意地悪そうな顔を思い浮かべてた。あんなに憎たらしくって性格悪い男の何処が良いんだろう。そりゃ、何だかんだと俺のことを気にかけてくれてる節があるし、投手第一の考え?もうさ、女房まっしぐらじゃん。俺の良き嫁、そう思わないか!!?っと、昼休みに乗り込んだ春っちの前の席で俺が熱弁を振るうと、呆れて顔を引きつらせた春っちの代わりに横から降谷が、
「それ、自分にだけに向けられた物じゃない」と、突っかかってきた。
うぉいっと、睨みつけると、つーんっと、顔をそらされた。まぁまぁっと、優しい春っちが俺たちの仲裁に入る。「でもさ、栄純君は、ムカつくって、口を開けば一番に言ってるのに、本当は御幸先輩のことが大好きなんだね」
「俺、一言も好きって言ってない!!!」
春っちに長々と語ったけど、何処にも好きって言葉は使わなかったのに俺の気持ちは簡単にバレた。ま、まさか、エスパー!?っと、考えたタイミングで、「別に僕エスパーでもなんでもないからね」っと、先手を打たれた。
栄純君がスゴく分かりやすいと言うか、なんと言うか・・・っと、言葉を濁して、頬を軽く赤くさせた。なんで、春っちが照れてるの?っと思うと、空気読めない降谷が「お、れも、御幸先輩のこと好き」っと、言った。
「いやいやいや、負けねぇ、この気持ちお前の倍以上、いや、それ以上だって!」と、俺が声をあげたのに、またもや、そっぽを向かれた。ムカつく・・・。
まぁまぁっと、春っちがまた、俺たちを落ち着かせた。
午後一の授業は、体育だった。春っちの教室でグダグダしてたら、ギリギリの時間になっていた。慌てて体操服に着替えてグラウンドに走ってく。ダラダラと皆が、なんとなしに、整列し始めてる。体育の先生が名簿を持って歩いてる横を抜けて俺も、整列に混じる。
チャイムが鳴って、直ぐに準備運動の号令がかかる。グッと背中を伸ばしてる時、チラリと二年生の教室の方を見上げると、御幸が俺の方を見て居た。授業が退屈って感じで頬杖をついて、俺の方にちょっとだけ顔が向けられてる。
ブンブンっと大きく手を振り上げると、少しだけ笑った。
おぉぉっ、可愛いところあんじゃん。散々、性格の悪い男なんて考えて悪かったなぁ。部活のときは少しは素直に御幸の言う事、聞いてやるかなっと、考えていたら、先生に叱られた。しっかりと身体を伸ばせとかなんだと、クドクドと。
横で金丸たちが笑ってる。くそうっ、ついてない。野球に全力で忙しいのに、俺には恋をすることも許されないのかぁ〜!!もう一度、御幸の方を見ると、口元を押さえて笑いを耐えてた。よそ見をしたのがバレて、先生から、またお叱りの言葉をもらった。俺は、グッと、涙を飲んで耐えた。
全ての授業が終わって、すぐに野球の練習に向かう。バタバタと走っていくと、倉持先輩に捕まった。「おーい、怒られてんの見たぞ、しっかり準備運動しろよ、真面目にやれ」と、完全にからかう気満々の先輩。「やめてくださいよぉ、いつ見てたんですか?」の問いかけに、ひゃはっと笑ってから「馬鹿か、最初から見てたっつの。お前が授業おくれそうになってる所から、手を振って、ド叱られてる所まで」
「ちょ、先輩、俺のストーカーですか?見過ぎ、キモイっ」
「キモイとは何だ、俺も御幸と同じ教室だっつの!」と、尻を強めに蹴り上げられる。「暴力反対!」と、言うのと、同時に、倉持先輩いたっけかな?っと、頭を回転させたけど、全く思い出せない。御幸の笑ってる顔しか思い出せない。
先輩が最初から見てるって、しかも、怒られてる俺が見えるってことは窓側の席・・・・?
「俺は御幸の前の席だよっ、覚えとけ!」と、再度強い蹴りが飛んできた。いっててっと、前につんのめりそうになり、慌てて体勢を整えた。「お前って、御幸のことばっか見過ぎ」と、言い捨てて、足の速い先輩は先に行ってしまう。
そんなに見てないと思うんだけどな。
練習後、汗だくで、砂だらけで、全力で野球したって感じで汚れまくった俺たちは風呂へと向かう。道具の手入れをしている御幸は必然的に遅くなるので、彼が終わるのを、タラタラと用具の片付けを手伝いながら待っていた。
別に一緒に風呂に入りたいとか、そんな下心はある!
だって、好きなんだ、好きなら色々見たいと思うのが思春期ってもんよっ。誰に言う訳でもなくへっへっへーっと、笑っていると、御幸が降谷と一緒に歩いてきた。今日の昼休みのときから、降谷が無駄に出っ張ってくる。ムッと目を吊り上げていると、「沢村?」と、名前を呼ばれた。振り返れば、クリス先輩!
「あっ、お疲れ様でーす」
「寒くなってきたから、あまり汗をかいたままでウロウロするなよ?」と、やっぱり優しいなぁ。「はい!」と、元気に返事をしたら、御幸たちがやってきて、御幸が嬉しそうな顔で「クリス先輩」と、呼びかけた。
何処かムッとした顔で降谷の顔が固まる。師匠と呼んでいる俺でさえも、御幸の顔が緩んでるのが分かる。ちょっと、ジェラシー。「お疲れ様です」と、声を出す御幸の言葉の語尾にハートマークが付いてるみたいに聞こえる。
「みっ、御幸、俺にもお疲れ様言って!」
「はぁ?さっき全体でお疲れ様ですって言ったじゃねぇか」
「お、俺にも」と、珍しく降谷が御幸の手を掴んだ。負けねぇっと、俺も御幸の手を掴んだ。「えっ何、おまえら、気持ちわりぃ。もう、今日はボール受けねぇから」と、腕を振り払って走っていく御幸を見ながらクリス先輩がポツリと俺と降谷に向かって「振られたな」っと、笑った。
風呂に入って、飯も山盛り食べる。食事トレーを持って席を探していたら、御幸と倉持先輩が並んでご飯を食べている向かいの席が運良く空いていたので、御幸の目の前にトレーを置いて、椅子に手をかけた所で、横から無言で降谷がやってきて、席を横取りしやがった。
その隣に春っちが座る。
椅子取りゲームに負けた俺だが、会話の主導権は俺がもらう。その点、無口な降谷と俺となら、俺の方が強い。ご飯の間、何度も話しかけた俺だったが、御幸よりも倉持先輩に会話が拾われて、あまり御幸の声が聞こえなかった。
良いんだ、チャンスはいくらでもあるんだ。俺はとても前向きだからな!
食事後の自由時間に、御幸の部屋へ行く途中で降谷にばったり会った。
「おい、おまえ、もしかして・・・」
黙りこくって、ジッと俺の方を見てくる相手の手には、ボールとグローブがしっかりと握られている。スタートの合図が聞こえた訳でもないのに、同時に走り出した。部屋に辿り着いても、御幸は不在だった。畜生、何処へ行ったんだ!っと、二人して探し始める。色々と見た後に、外で素振りをしている御幸をやっと見つけた時には、軽く汗をかいていた。
「みっ、みゆきぃ!!」
「おっ、なんだ?自主練か?」
「お、俺、御幸のことが好きです」
「・・・・ん?おっ?そうか」
「せ、先輩!俺、先輩のことが好きです」
「・・・そうか、ありがとな」
二人に突然の告白をされたのに、よくわかってないらしい御幸はとりあえず、好意の表示とは理解したらしく、礼を口にし、「褒めても何も出ねぇぞ?球も受けねぇし」と、言うと、俺と降谷は明らかにガッカリした顔を浮かべた。
御幸は、野球以外のことは、ものすごく鈍感らしい。
end.
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