宮牧/スカート(title)
お題五つ目。「スカート」(配布元:RUTH 様)
サイレンで宮牧です。
- スカート -
「スカートって可愛らしいですよね」
そう、目の前の女の子を見ながら褒めた牧野さん。
彼女は確か、前田・・・知子だったかな。
何度かうちに診察に来た事があるけど、それ以外の関わりがないから名前はハッキリとしない。
女の子は、今度入学する中学校の制服を着て、牧野さんにお披露目にきたらしい。
私はたまたま、神代の使いで来ていただけだったから、一緒に彼女を迎え入れる形になった。
私と牧野さんが顔が似ていようとも性格が全く違う、彼女は同じ顔の人間を目の前にしても、牧野さんばかり見て、目の前でクルリと回ってみせた。
制服の襞のあるスカートがフワリと広がり踊った。
先ほど、スカートは可愛いと褒めた牧野さんの顔を見て、溜息をついた。
ココは、嘘でも、彼女が制服を見せるためにハシャイだりしてるのが可愛らしいと言えば良いのに。
本当に女性の扱い方が下手だ。想像力が乏しいというのかもしれない。
まぁ、職業柄、禁欲的なイメージで言いよってくるような女性はこの村にはいないだろうから。
「スカート、可愛いでしょ?」
ココにも、少々ずれた考えの少女が自慢気にスカートの端を掴んで持ち上げた。
おい、スカートしか褒められてないぞっと、教えてやりたかったが、二人して笑っているので、再度、出そうになった溜息を吐く息に紛らわせた。
帰りますねっと、笑った少女に「何かお祝いを用意しておかなくちゃ」と返した牧野さんに、満足そうな顔を浮かべて、「絶対ですよ、入学式は数日後ですから」っと、期待に踊る言葉がかけられる。
手を振って、家に向かう少女に手を振る彼を横目で見た。
「入学のお祝いをあげるんですか?」
「そうですね、何が良いでしょうか?」
「アレぐらいの子が満足するものですよ、自分で作った家庭菜園のものとかあげても駄目ですよ」
手を振って帰ろうが、女の子はませているもんだ。
読みが的中したのか、「えっ」と、困った顔。眉が下がった顔を見てしまうと弱い。
「今週、車出しますよ」
一緒に買い物に行きましょうっと、続きの言葉は言わなくても伝わったようだ。
揺れるスカートみたいにフワリと笑った彼に、「ではまた」と手をあげて別れた。
end.
サイレンで宮牧です。
- スカート -
「スカートって可愛らしいですよね」
そう、目の前の女の子を見ながら褒めた牧野さん。
彼女は確か、前田・・・知子だったかな。
何度かうちに診察に来た事があるけど、それ以外の関わりがないから名前はハッキリとしない。
女の子は、今度入学する中学校の制服を着て、牧野さんにお披露目にきたらしい。
私はたまたま、神代の使いで来ていただけだったから、一緒に彼女を迎え入れる形になった。
私と牧野さんが顔が似ていようとも性格が全く違う、彼女は同じ顔の人間を目の前にしても、牧野さんばかり見て、目の前でクルリと回ってみせた。
制服の襞のあるスカートがフワリと広がり踊った。
先ほど、スカートは可愛いと褒めた牧野さんの顔を見て、溜息をついた。
ココは、嘘でも、彼女が制服を見せるためにハシャイだりしてるのが可愛らしいと言えば良いのに。
本当に女性の扱い方が下手だ。想像力が乏しいというのかもしれない。
まぁ、職業柄、禁欲的なイメージで言いよってくるような女性はこの村にはいないだろうから。
「スカート、可愛いでしょ?」
ココにも、少々ずれた考えの少女が自慢気にスカートの端を掴んで持ち上げた。
おい、スカートしか褒められてないぞっと、教えてやりたかったが、二人して笑っているので、再度、出そうになった溜息を吐く息に紛らわせた。
帰りますねっと、笑った少女に「何かお祝いを用意しておかなくちゃ」と返した牧野さんに、満足そうな顔を浮かべて、「絶対ですよ、入学式は数日後ですから」っと、期待に踊る言葉がかけられる。
手を振って、家に向かう少女に手を振る彼を横目で見た。
「入学のお祝いをあげるんですか?」
「そうですね、何が良いでしょうか?」
「アレぐらいの子が満足するものですよ、自分で作った家庭菜園のものとかあげても駄目ですよ」
手を振って帰ろうが、女の子はませているもんだ。
読みが的中したのか、「えっ」と、困った顔。眉が下がった顔を見てしまうと弱い。
「今週、車出しますよ」
一緒に買い物に行きましょうっと、続きの言葉は言わなくても伝わったようだ。
揺れるスカートみたいにフワリと笑った彼に、「ではまた」と手をあげて別れた。
end.
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