跡日/放課後(title)
お題二つ目。「放課後」(配布元:RUTH 様)
テニスの跡日(三年生引退済み)です。
- 放課後 -
「一緒に帰りませんか?」
日吉は、そう声をかけられて、振り返ったら、クラスも知らないような女の子だった。
最初は、気のせいかと思ったけど、二度同じ言葉を言われて、二回目の時には鞄を軽く引っ張られたから。
見ても、誰か分からないから、名前を呼んでやる事も出来ない。
もちろん、一緒に帰ろうと言われても向かう先が何処なのか分からない。
同じ方向であれば、行きか帰りのどちらかで目にしていてもおかしくないのに、全く覚えがなかった。
部活を終えた仲間と、引退後も遊びにきた先輩達が数人ゾロゾロと歩いている中で、俺に声をかけた行為は勇気があると思う。
隣に居た芥川先輩が俺の出方を興味津々の顔で見つめている。
見つめたからと言っても、答えが出せないというのに、この人は・・・。
あー、だとか、場を持たせる声も出てこない。
素直に、「ごめん、君の事知らないんだ。だから、送ってあげれない」と、伝えた。
自分にしては、柔らかい声が出た。いつも不機嫌そうだと、言われているけど、目の前の女の子が、顔を赤くして声をかけてきた事に対する気持ちの現れかもしれない。
「そう、ですよね。すみません、突然引き止めちゃって。あの、皆さんもすみませんでした」
謝り頭を下げたままの、俯いた姿勢で、とぼとぼと歩いていく女の子に、申し訳ないなと思った。
でも、ココでかける言葉も、自分がどう言う態度で居れば良いのかも分からない。
鳳が、困った笑顔を浮かべながら「しかたがないね」と、零した。
しかたがない、か。
家に帰って、普段通り、部活の汗を流し、ご飯を食べ、宿題をする。
放課後の女の子の事があっても、自分は普通に生活していく。
翌日の準備も終わり、ある程度やる事も終わってしまうと、彼女の事を思い浮かべた。
ベットにごろりと横になって、天井を見上げる。
あの子は、勇気があるなっと思って、自分も勇気を出すかと、変に突き動かされた。
鞄から、普段殆ど使わない携帯電話を取り出して、あの人に電話をかけた。
数回の呼び出し音のあと、出た跡部さん。
こんばんはっと、カタチばかりの挨拶のあと、どうした?っと聞かれたので、女の子の勇気に乗せられたんです、なんて事は言わずに、
「明日、一緒に帰りませんか?」と、誘った。
一瞬、息を飲むのを電話越しに感じて、返事を聞く前に通話を切った。
俺は、勢いでは無理だったようだ。
その後、数回電話が鳴ったが無視をした。
翌日の部活後、他の部員が部屋を出たのを確認し、戸締まりし外に出ると、腕を組んだ不機嫌そうな顔の跡部さんが立っていた。
いつもは、不敵な笑みを浮かべて、余裕な顔をしているのに、珍しいこともある。
「おい」っと、低い声で呼ばれて、「はい」と反射で返事をする。
「一緒に帰るぞ」っと、言い切られて、「はい」と、言ったが、それが反射だったかは秘密。
end.
三年生が引退して、跡部さんが色々あるから一緒に帰るなんて事出来ないけど、それを、「しかたがない」っと、片付けていたけど、
やっぱり恋しいみたいな話が書きたかったはずなのに、伝わってない^^;
テニスの跡日(三年生引退済み)です。
- 放課後 -
「一緒に帰りませんか?」
日吉は、そう声をかけられて、振り返ったら、クラスも知らないような女の子だった。
最初は、気のせいかと思ったけど、二度同じ言葉を言われて、二回目の時には鞄を軽く引っ張られたから。
見ても、誰か分からないから、名前を呼んでやる事も出来ない。
もちろん、一緒に帰ろうと言われても向かう先が何処なのか分からない。
同じ方向であれば、行きか帰りのどちらかで目にしていてもおかしくないのに、全く覚えがなかった。
部活を終えた仲間と、引退後も遊びにきた先輩達が数人ゾロゾロと歩いている中で、俺に声をかけた行為は勇気があると思う。
隣に居た芥川先輩が俺の出方を興味津々の顔で見つめている。
見つめたからと言っても、答えが出せないというのに、この人は・・・。
あー、だとか、場を持たせる声も出てこない。
素直に、「ごめん、君の事知らないんだ。だから、送ってあげれない」と、伝えた。
自分にしては、柔らかい声が出た。いつも不機嫌そうだと、言われているけど、目の前の女の子が、顔を赤くして声をかけてきた事に対する気持ちの現れかもしれない。
「そう、ですよね。すみません、突然引き止めちゃって。あの、皆さんもすみませんでした」
謝り頭を下げたままの、俯いた姿勢で、とぼとぼと歩いていく女の子に、申し訳ないなと思った。
でも、ココでかける言葉も、自分がどう言う態度で居れば良いのかも分からない。
鳳が、困った笑顔を浮かべながら「しかたがないね」と、零した。
しかたがない、か。
家に帰って、普段通り、部活の汗を流し、ご飯を食べ、宿題をする。
放課後の女の子の事があっても、自分は普通に生活していく。
翌日の準備も終わり、ある程度やる事も終わってしまうと、彼女の事を思い浮かべた。
ベットにごろりと横になって、天井を見上げる。
あの子は、勇気があるなっと思って、自分も勇気を出すかと、変に突き動かされた。
鞄から、普段殆ど使わない携帯電話を取り出して、あの人に電話をかけた。
数回の呼び出し音のあと、出た跡部さん。
こんばんはっと、カタチばかりの挨拶のあと、どうした?っと聞かれたので、女の子の勇気に乗せられたんです、なんて事は言わずに、
「明日、一緒に帰りませんか?」と、誘った。
一瞬、息を飲むのを電話越しに感じて、返事を聞く前に通話を切った。
俺は、勢いでは無理だったようだ。
その後、数回電話が鳴ったが無視をした。
翌日の部活後、他の部員が部屋を出たのを確認し、戸締まりし外に出ると、腕を組んだ不機嫌そうな顔の跡部さんが立っていた。
いつもは、不敵な笑みを浮かべて、余裕な顔をしているのに、珍しいこともある。
「おい」っと、低い声で呼ばれて、「はい」と反射で返事をする。
「一緒に帰るぞ」っと、言い切られて、「はい」と、言ったが、それが反射だったかは秘密。
end.
三年生が引退して、跡部さんが色々あるから一緒に帰るなんて事出来ないけど、それを、「しかたがない」っと、片付けていたけど、
やっぱり恋しいみたいな話が書きたかったはずなのに、伝わってない^^;
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