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跡日/きょり

前に書いた「もしもいと」と同設定のちびっ子な跡日です。
苦手な方はスルーして下さい。
すごく短い話です。


- きょり -


夏休みだから朝から部屋に若が来てる。
お休みが一杯繋がってるって良いね、土日が沢山あるみたいで。
小学校に入ってから一日ずっと遊べるのって、土日ぐらいしか無くて、お互いに習い事があったりすると、その回数も少なくなる。
一つ年が離れてるだけで、離れてないといけないなんて、寂しいしつまんない。
もっと沢山、遊びたいんだ。
だから今、余計に嬉しい、いつも通り若が飴玉を口の中で転がすように名前を呼ぶのも、ちょっとこそばゆくて笑っちゃう。
けーちゃんって。
「な あ に ?」
グリコみたいに、声と一歩を合わせて若に近づく。
「あ つ い ね」
そう言って、真似して近づいてきた若の額には汗が浮かんでて、丸い手で、拭った。
「そ う だ ね」
また近づいた距離にハンドタオルを出してあげた。
一つ年が離れてるから、自分の方がお兄さんだから。
「あ り が と う」って、若が僕の周りをクルリと回った。
照れ隠しに、軽く足を踏んだ。
返事をするように、若も僕の足を軽く踏んだ。

同時に「あついね!」って言って、二人でキッチンに冷えたお茶を取りにいった。
もうすぐお昼の時間。ごはんも一緒に食べよう。ごはんのあとは何して遊ぼうかな。
時間はまだまだある。
楽しいねって声に出さなくても、この跳ねる気持ちは若にも絶対伝わってる。
だって、一緒に居るんだもん。



end.
ちびっこ〜!
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ナオ太。
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kuroyagi_yuubin☆yahoo.co.jp
(☆→@に変更)

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