古キョン/排出
古泉くん視点。
ちょっと、情緒不安定ぎみ。鼻血注意。
古泉→←←キョンくんとも取れるし、古泉→→←キョンくん
はたまた、古泉←キョンくんとも取れる。
ちょっと、情緒不安定ぎみ。鼻血注意。
古泉→←←キョンくんとも取れるし、古泉→→←キョンくん
はたまた、古泉←キョンくんとも取れる。
排泄物、すべてがゴミですか?
- 排出 -
体調が悪い
風呂に入ったわけでもないのにのぼせて鼻血が出た
垂れる血に不快感を覚える
急に押しつぶされるのを耐えるように縮こまる
頭を抱えひざを折り曲げ
小さくなれば、この不安がなくなると思った
気が狂ったぐらいに叫び倒したかった
でも、それもできない
ジーパンに血が付いた
赤く染まるシャツ
白地にテンテンと彩る赤
見てたら泣けてきた
涙と血
透明色、赤
どうしてだろう、出てばっかだ
早く血を止めなきゃって思考はやってこなかった
少しして何故だか落ち着いてきた
汚れきった、服も自分も
かまわず鼻下を袖口で拭いて目尻を指先で拭った
立ち上がって足下を見下げる
フローリングに裸足、地に足がついている
そう考えたら気が楽になる
あぁ、良かった
まだ大丈夫だ
独り言が唇の間を滑り落ちた
のどの奥が血生臭く気持ち悪いのは無視をして洗面台で顔を洗った
濡れたままの顔で鏡を見る
中のぼくは笑ってる
大丈夫だ
不確かな安心を手に入れた
タオルで顔を拭ってたところにインターホン
狭い部屋に響いた
狭くて、何もなくて、壁が薄くて、それがぼくの部屋だから
タオルを首にかけてのぞき穴を見ると彼が居た
曇ったレンズ越しに無表情がたたずむ
彼はぼくにに優しいから好きだ
鍵なんて初めからかかってないからノブを捻った
「どうしました?」
疑問を投げかけたのに返事は返ってこなかった
代わりにびっくりした顔が向けられる
低い声で逆にどうしたんだよって言われる
あ、怒ってる?
彼の顔をのぞき込んでも、そこまで怒っているようには見えなかった
「さっき、転んで鼻打ったんです…」
下手な嘘をついた
「ベットの足に躓いて……」
口を開いたままいたらもっと嘘をついてしまいそうな気がした
急に怖くなって口を閉じた
頭ン中がごちゃごちゃになってきた
引き出しが全部あけられ中身が出されたような、荒らされたような感じ
自分のことに気を取られていると、いつの間にか玄関に入り込んできた彼が抱き寄せてくれる
自然と胸の中で目を閉じた
服越しに彼の体温が伝わってきて安心する
背中に回った腕が優しく俺をなでる
俺も同じように手を回して服を掴んだ
ホッと一息ついた反動なのか、また涙がこぼれた
溢れ、落ちる透明の水は彼の服を濡らした
嗚咽もこぼれた
言葉になりきらない言葉も出てくる、俺はなんて伝えたいんだろう?
顔を上げると温かい手に視界が遮られる
柔らかなものが唇に触れた
気配がゆっくりと離れて手も放れていく
何か言おうと開いた口は役立たずにも機能しなかった
優しい目で見られて抱きしめられて涙を流した
「きょっ………」
次々と溢れてくる気持ちで思うように言葉を紡ぐことができない
嗚咽も手伝って息苦しくも感じる
涙でぼやけた視界に彼だけ
光が反射してまぶしい
「大丈夫だ…」
涙を拭いながら彼は言った
俺はなにに対して不安を抱いていたんだろう?
こんなにも、こんなにも幸せなのに
伝えたかった気持ちは彼の一言で蒸発したようで跡形もない
不安の水は体から排除された
今度こそ本当に言える
大丈夫だ
end.
- 排出 -
体調が悪い
風呂に入ったわけでもないのにのぼせて鼻血が出た
垂れる血に不快感を覚える
急に押しつぶされるのを耐えるように縮こまる
頭を抱えひざを折り曲げ
小さくなれば、この不安がなくなると思った
気が狂ったぐらいに叫び倒したかった
でも、それもできない
ジーパンに血が付いた
赤く染まるシャツ
白地にテンテンと彩る赤
見てたら泣けてきた
涙と血
透明色、赤
どうしてだろう、出てばっかだ
早く血を止めなきゃって思考はやってこなかった
少しして何故だか落ち着いてきた
汚れきった、服も自分も
かまわず鼻下を袖口で拭いて目尻を指先で拭った
立ち上がって足下を見下げる
フローリングに裸足、地に足がついている
そう考えたら気が楽になる
あぁ、良かった
まだ大丈夫だ
独り言が唇の間を滑り落ちた
のどの奥が血生臭く気持ち悪いのは無視をして洗面台で顔を洗った
濡れたままの顔で鏡を見る
中のぼくは笑ってる
大丈夫だ
不確かな安心を手に入れた
タオルで顔を拭ってたところにインターホン
狭い部屋に響いた
狭くて、何もなくて、壁が薄くて、それがぼくの部屋だから
タオルを首にかけてのぞき穴を見ると彼が居た
曇ったレンズ越しに無表情がたたずむ
彼はぼくにに優しいから好きだ
鍵なんて初めからかかってないからノブを捻った
「どうしました?」
疑問を投げかけたのに返事は返ってこなかった
代わりにびっくりした顔が向けられる
低い声で逆にどうしたんだよって言われる
あ、怒ってる?
彼の顔をのぞき込んでも、そこまで怒っているようには見えなかった
「さっき、転んで鼻打ったんです…」
下手な嘘をついた
「ベットの足に躓いて……」
口を開いたままいたらもっと嘘をついてしまいそうな気がした
急に怖くなって口を閉じた
頭ン中がごちゃごちゃになってきた
引き出しが全部あけられ中身が出されたような、荒らされたような感じ
自分のことに気を取られていると、いつの間にか玄関に入り込んできた彼が抱き寄せてくれる
自然と胸の中で目を閉じた
服越しに彼の体温が伝わってきて安心する
背中に回った腕が優しく俺をなでる
俺も同じように手を回して服を掴んだ
ホッと一息ついた反動なのか、また涙がこぼれた
溢れ、落ちる透明の水は彼の服を濡らした
嗚咽もこぼれた
言葉になりきらない言葉も出てくる、俺はなんて伝えたいんだろう?
顔を上げると温かい手に視界が遮られる
柔らかなものが唇に触れた
気配がゆっくりと離れて手も放れていく
何か言おうと開いた口は役立たずにも機能しなかった
優しい目で見られて抱きしめられて涙を流した
「きょっ………」
次々と溢れてくる気持ちで思うように言葉を紡ぐことができない
嗚咽も手伝って息苦しくも感じる
涙でぼやけた視界に彼だけ
光が反射してまぶしい
「大丈夫だ…」
涙を拭いながら彼は言った
俺はなにに対して不安を抱いていたんだろう?
こんなにも、こんなにも幸せなのに
伝えたかった気持ちは彼の一言で蒸発したようで跡形もない
不安の水は体から排除された
今度こそ本当に言える
大丈夫だ
end.
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