忍者ブログ

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

古キョン/怖いなら

小ネタ過ぎる。自分の息抜きに。
甘いです。たぶん←。ご飯を食べにきてよな、感じ。
古泉くん視点。
ぼんやりと、天井の模様を見つめる。
暗がりの中でも目が慣れてきた。

- 怖いなら -

昨日の部活時間中に最近の夕飯事情を話した、キョンくんはビックリした顔をして「そんな破滅的な食生活でよくデカくなれるな」と。
「成長期ですもん、何もしなくても大きくなりますよ。あなたもでしょう?」
「・・・・・・嫌みか?嫌みなのか?嫌みでしかないだろ?」
じろりとに頬杖をつきながら睨み上げてくるキョンくんから、まさか本日の夕食に誘って頂けるとは思わなかったな。
道を歩きながら昨日のやり取りを反芻していたらポツリ、雨が降ってきた。
「やばいな、雨だ。」
声につられるように空を見上げる、朝からぐずっていた雲がついに泣き出したみたいだ。
走るぞっと言われて彼の家まで走った。

玄関に入ると静まり返った家だ。
前に数回来たときは妹さんが「おかえりーっ」と出迎えてくれたのに。
「ご家族の方は?」
「あ?今日は妹を連れて泊まりがけで遊園地だ。ご長男様を置いてな!」
「行きたかったんですか?」
仲の良い兄妹だから、一緒にいってもおかしく無いな。そんな微笑ましい光景を想像して頬が緩んだ。
くすりと笑ったけど、別に馬鹿にするつもりで言ったわけではなかったのに勘違いしたのか不機嫌そうに鼻を鳴らされた。
会話を断ち切るように「ちょっと待ってろ」と言われ、靴を脱いだ所で待っているとタオルを持った彼が戻ってきた。
「これで軽く拭いとけ、少し降られたぐらいだけど風邪引くと困るからな。今、風呂のスイッチ入れたから。どうせ、予定も無いだろ?金曜日だし」
「お風呂、ですか」
「どうせだ、飯のついでに泊まってけ。」
「え、良いんですか?」
「・・・・変な意味抜きでな」
「・・・・そうですか。」
「何がっかりしてんだよ、変態。入ってこい。飯の準備しとくから。風呂のは勝手に使っていいし、着替えだしとくから。」
言われて、風呂場へと追いやられる。
人様の家の風呂につかるとは。久しぶりの感覚。
少しの緊張と、彼の普段の生活に対する好奇心が入り交じって変な気持ちだ。
だが、あまりゆっくりもしてられないな。

お風呂から上がると、食卓にサラダを丁度置いた所の彼が僕の方を見て「髪の毛ぐらいちゃんと拭いてから出てこいよ」っと言った。
「すみません、待たせちゃ悪いと思って」
「待たせるとかより、湯冷めするぞ。・・・ほら、そこ座れ」
椅子を勧められて素直に腰を下ろしたら、後からタオルで覆われた。
わしゃわしゃと髪を拭かれる。
視覚が奪われたので先程から感じている美味しそうな匂いについて話した。
「今日はカレーですか?」
「そうだ。家庭の味と言えばカレーだろ。ま、俺はルーを溶かしたぐらいだがな」
「とても美味しそうです、食べるのが楽しみです。」
「そうかい、そりゃ良かった。今日は妹がいないから辛口だ。沢山食べろよ。・・・ほら」
髪の毛はあらかた拭き終わったのか視界が晴れ、軽く頭を叩かれた。
「次からはちゃんと拭いてから出てこいよ」
「次から・・・。そうですね」
「・・・・次があるならだけどな」
「はいっ」笑顔で返事をするとバカっと睨まれた。

彼の家のカレーはとてもおいしかった。
「遠慮せず、もっと食え」と進められるままに食べたせいか、普段より多く食べてしまった気がする。
彼の部屋に敷かれた布団の上で腹をゆっくりと撫でた。
満腹からくる満足感と彼とともにした食事の時間での至福感で一杯だ。
寝るぞっと電気を消された今も嬉しくて中々眠れない。
遠足前の子供というのはこう言う感じなのだろうか。
しかし、同時に寝てしまったら夢になってしまう気がして中々眠れないのもある。
ベットの方を見るとこちらに背を向けて横向きの体勢で眠る彼。
「とても、おいしかったですよ」
独り言が漏れた。ポツリ言った言葉は拾われる事無いと思ったのに、「お前はそれしか言わないのか」っと呆れた声が聞こえた。
「・・・・起きてたんですか」
「おまえもな、どうした、寝れないのか?初めての場所は落ち着かないか?」
寝返りを打ってこちらに身体を向け、僕の前髪に手を伸ばしてきた。
さらりと髪を払いのけ、覗き込んでくる。
「いえ、幸せすぎて寝たら夢になってしまいそうで。」
「・・・バカだな、ほら。」
言って、布団を少しめくった。良いんですか?っと目で送ると「添い寝だけだ」
素直に彼の好意に甘える事にする。
暖まった布団の中に入る、甘えついでに手をつないでみたが逃げられなかった。
「今日だけな。起きたときに隣にいれば夢ではないだろ?」
嬉しくなって笑った。
次またくるときを思い描いて、目を閉じた。
「おやすみなさい」
「あぁ、おやすみ」

朝起きたら、一番に「おはようございます」をあなたに。
PR

この記事にコメントする

お名前
タイトル
メール
URL
コメント
絵文字
Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
パスワード

カウンター

プロフィール

HN
ナオ太。
連絡先
kuroyagi_yuubin☆yahoo.co.jp
(☆→@に変更)

リンク