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風綾/玉突き事故

前回の「スピード違反」の続編(?)になります。
綾小路くんがひたすらモヤモヤしてます。
エロあるので、苦手な人はスルーしてください。


- 玉突き事故 -


このごろ、部活の無い日に風間が声をかけてくる。
「遊ぼうよ」っと先日の謎の行いを忘れたような無邪気な態度に正直戸惑ってる。

本当なら合意の上でないから奴を責めてもいいはずなのに、その笑顔は何なのだ。
実際、責めるとしてもどう言えば良いのかわからない。
訴えるのにも誰に訴えればいいのか。いきなり男にキスされて感じて射精しましたって?
そんなの到底言えるわけが無い。
現実に起きた事だけど、現実的じゃない。
だいたい、風間は女の子が凄く大好きなんだ・・・の、はずなんだ。
距離を置きたいのに、気づくと奴は俺の近くで普段通りの態度で笑ってる。
いつもの気まぐれだ、俺の性格上忘れる事は出来ないけど、なるべく目をそらしてやろうと思ってたのに、
チラリと目線を向けた先の風間はやはりヘラヘラと笑っている。
気にしている俺が馬鹿みたいじゃないか。

俺は意地をはっているのかもしれない。
またも距離感を失った俺は流されるまま風間の家に行く事になる。
これも、ココ最近の自分の理解出来ない部分でもある。
何故、多分憎むべき存在の風間の家にホイホイついて行ってるんだ?
「はいこれ、お茶」と甲斐甲斐しくもてなしてくれる風間には絶対裏が有るはずなのに、何で良くしてくれるのか聞けば「好きだから」っと裏も無さそうに簡単に返される。
好きだから?
例の問題行為の時も好きだと言って、身体の相性を確認するとか何とか・・・。
進められたまま座ったソファに落ち着かない心。
カップから湯気が上がってるのを見て頭を整理しようとしてるのに、当然のように隣に座った風間の肩が肩に触れる。
自然と身体がびくりと跳ねる。
すると風間が嬉しそうに俺の方を見てくる。
なんだ、そのニヤけた顔は!

もう一つ理解出来ない事がある。
さっきみたいに風間に「好きだ」とか言われると俺は言いたい事も言えなくなって黙り込んでしまう事だ。
奴もわかった風に「今日は口数少ないね」っと言う。
うるさい、黙れ。その口を塞げ。あぁ、もう、なんで俺はココに居るんだ。
また文句が胸にあふれるのに言葉にはならない、急激に接近して来た風間を退けたいはずなのに。
誘われた時だって無視して帰る事は出来るはずだったのに、くそう、くそう!

一人でモヤモヤとしていると、俺の方を見ていた風間の手がスルリと顔に触れてくる。
正確にはマスクの上から顔をなぞった。
もう、身体が跳ねるとか以前に驚いて動けなくなる。
何?何をしようとしてるんだ?
横を見ると目を細めた風間が改まって「やっぱり僕は君の事が好きだ」と言って手が耳へ滑った。
つんと引っ張られた耳に囁かれる。
「この間はいきなりだったね、ごめんね」
甘えを含んだ声が耳に入って来たと思ったらペロリと舐められた。
鳥肌が立って、それと同時に身体が一瞬で熱くなる。
奴の行動も、自分の変化にもついて行けない。気持ちだけが取り残されて、ただ風間の顔を見つめる事しか出来ない。

気づいたらソファに押し倒されて、下から風間を見上げてる。
何だこの状況。近いし、心臓が跳ね過ぎて痛い。
さっき風間は「好きだ」と断言して気持ちに整理がついたんだろうけど、俺はまだだ。
「今日はゆっくり優しくするから」
・・・・何を、だ。

もうこれ以上混乱させないで欲しいのに。

混乱して動けない俺の態度を風間がどう理解したのかわからない。
顔中に軽いキスをされ、シャツのボタンを丁寧に外される。
風間に触られると、と言っても風間以外に触られた事が無いので比べる対象が無いけど頭に血が上る。
肌の上を滑る手を見るばかりでぼんやりと靄のかかった頭で現状が把握出来ない。
嫌だと言う事も、逃げる事も、・・・しない。
風間の顔が胸に寄せられて乳首をべろりと舐め上げた。
気持ちがいいとか考える前にピリッと刺激が走って声が零れた。
あっ、と思った時には風間がニヤニヤした顔で見てくる。
「・・・なんだよ」
「いや、嬉しいだけ、気にしない気にしない」
よくわからないけど誤摩化されたのはわかったので髪を引っぱってやったら、
「もう、恥ずかしがらなくて良いのに」と、俺の何処が恥ずかしがってるって言うんだ。
睨みつけると「はいはい、ごめんね。大丈夫だから」
再度誤摩化されて、また顔中にキスされた。

もうずっと心臓が痛いまま、混乱状態も溶けないままに流されて一杯触られた。
頭の中には纏まらない言葉で溢れてて、考える事を諦める。
一度だけ「馬鹿」と悪口を零したら「うん、馬鹿でいいよ」と返されたぐらいで口を開いてない。
本当ならもっと、文句とか言いたいだけ言ってやりたいのに。
一番感じる所を握り込まれてしまってはどうしようもない。
奴に誘導されて俺も同じように風間のを緩く握り込んでいる。
何これ、ホントどういう状況だよ。
男同士で抜き合いとか有り得なさ過ぎ。
つか、風間の、その・・・・。
「なにぃ、そんなジロジロ見ないでよ。恥ずかしいじゃない、普通でしょうが」
言って俺のモノの皮をからかうように引っ張った。
俺のが普通じゃないって言うのか、このズル剥け。
ムカついたので少し力を入れて握ると「ごめんごめん」と平謝り。
ホント腹立つ。
「でも、もうイキそう。挿入れてないのに」っと風間が耳元に囁く。
「性病にでもなって・・・っ」
最後の言葉は風間の口の中に溶けた。



end.
私の中でフラグはビンビンに立ってるのに。
自分でフラグをバキバキに折った感じです。
綾小路くんの口悪いのって何か可愛い(関係ない)。
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