古キョン/白の世界
事故に遭うキョンくん。短くて、突然始まってすぐ終わる。
嫌いなくせに死にネタ書こうとして挫折。
- 白の世界 -
彼も、所詮はただの一般人だった。
凉宮ハルヒの特別な人として、理由はわからないけど飛び抜けた存在だと思っていたのに。
でも、僕にとっては特別な人のまま変わらない。
横並びにして平凡な彼。
でも、とても魅力的だった。
僕らの型にぴったりとハマって心地いい存在だった。
車のクラクションが鳴っている。
目の前の出来事なのに、遠くの方で音が鳴っているように感じる。
夜の点滅信号がパカパカと瞬きしてるのに、僕は瞬きを忘れたようにジッと倒れている彼を見下ろしている。
白と黒の真ん中、硬いアスファルトにブレーキの跡、車から慌てて出てきた運転手。
事故、じゃない。これは夢だ。
だって彼は凉宮さんだけでなく僕たちの大切な彼だ。
ピースの掛けたパズルは完成にならない。足りなくては駄目なんだ。
無くなるなんて有り得ない。
だって彼は特別なんだ。
僕から超能力を引いたら普通で特別じゃなくなる、彼は超能力も無いのに特別。
夜にこっそりと会う約束をしただけ。
いつもと同じ時間に、同じ場所で。
僕の家に向かう彼の着く時間を考えて近くの信号の所に迎えに行く。
コンビニに行くんですとか言って、少しの間、一緒に歩くのが好きなんだ。
同じなのに。酷く夢見が悪い。早く目覚めて。
ピピピッと電子音する。
一瞬浮上した意識をもう一度沈めようと頬に当たる布に顔を埋めた。
同時に頭を優しく撫でられた。
カチカチと携帯のボタンを弄る音がする。
薄目を開け、寝ぼけつつ見上げる。
「古泉、起こしたか?」
カーテンで仕切られた病院の一室で彼が携帯片手に笑ってる。
「おまえ、椅子に座って寝てたの?身体痛くね?」
ベット脇で寝ていて体勢が崩れてベットに突っ伏した体勢になっていた。
寝跡っと日に照らされた彼が僕の頬をなぞった。
感触がある。寝起きのせいなのか全く頭が回らない。
「心配かけて悪かったな。布団で寝たかっただろ」
「・・・・」
「なんだよ?機嫌悪いのか?」
「いえ、むしろ良いです。あなたが特別で良かった」
「は?何言ってんの?」
「何でも無いです。生きてて良かった」
「あぁ、軽い脳しんとうだ。一応精密検査するけどな。俺の大事な休日が病院だなんて最低だよ」
うんざりした彼の顔を見て僕はカーテンを開けた。
さっぱりとした朝の空が目に入って、肺一杯に息を吸った。
end.
突然の対応が出来ない。
嫌いなくせに死にネタ書こうとして挫折。
- 白の世界 -
彼も、所詮はただの一般人だった。
凉宮ハルヒの特別な人として、理由はわからないけど飛び抜けた存在だと思っていたのに。
でも、僕にとっては特別な人のまま変わらない。
横並びにして平凡な彼。
でも、とても魅力的だった。
僕らの型にぴったりとハマって心地いい存在だった。
車のクラクションが鳴っている。
目の前の出来事なのに、遠くの方で音が鳴っているように感じる。
夜の点滅信号がパカパカと瞬きしてるのに、僕は瞬きを忘れたようにジッと倒れている彼を見下ろしている。
白と黒の真ん中、硬いアスファルトにブレーキの跡、車から慌てて出てきた運転手。
事故、じゃない。これは夢だ。
だって彼は凉宮さんだけでなく僕たちの大切な彼だ。
ピースの掛けたパズルは完成にならない。足りなくては駄目なんだ。
無くなるなんて有り得ない。
だって彼は特別なんだ。
僕から超能力を引いたら普通で特別じゃなくなる、彼は超能力も無いのに特別。
夜にこっそりと会う約束をしただけ。
いつもと同じ時間に、同じ場所で。
僕の家に向かう彼の着く時間を考えて近くの信号の所に迎えに行く。
コンビニに行くんですとか言って、少しの間、一緒に歩くのが好きなんだ。
同じなのに。酷く夢見が悪い。早く目覚めて。
ピピピッと電子音する。
一瞬浮上した意識をもう一度沈めようと頬に当たる布に顔を埋めた。
同時に頭を優しく撫でられた。
カチカチと携帯のボタンを弄る音がする。
薄目を開け、寝ぼけつつ見上げる。
「古泉、起こしたか?」
カーテンで仕切られた病院の一室で彼が携帯片手に笑ってる。
「おまえ、椅子に座って寝てたの?身体痛くね?」
ベット脇で寝ていて体勢が崩れてベットに突っ伏した体勢になっていた。
寝跡っと日に照らされた彼が僕の頬をなぞった。
感触がある。寝起きのせいなのか全く頭が回らない。
「心配かけて悪かったな。布団で寝たかっただろ」
「・・・・」
「なんだよ?機嫌悪いのか?」
「いえ、むしろ良いです。あなたが特別で良かった」
「は?何言ってんの?」
「何でも無いです。生きてて良かった」
「あぁ、軽い脳しんとうだ。一応精密検査するけどな。俺の大事な休日が病院だなんて最低だよ」
うんざりした彼の顔を見て僕はカーテンを開けた。
さっぱりとした朝の空が目に入って、肺一杯に息を吸った。
end.
突然の対応が出来ない。
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