古キョン/モテ議論
古キョンって言ってるけど、SOS団でハルヒとキョンくんがギャーギャーッ言ってるだけの話。
モテについて。高校生ぐらいって誰が付き合ったとかの話好きな人多いよね。
- モテ議論 -
凉宮さんが「キョン、あんたそんなんだからモテないのよ!」っと言った。
僕が見るに、彼女は彼にモテて欲しくないんだと思う。
ココに居る全員が、彼に対して安心感や信頼と言った好意を寄せているはず。
「料理の出来る子がモテるのよ、男子だって料理が出来た方が良いに決まってるわ」
「へーへー」
「ちょっとあんた聞いてるの!?」
「聞いてるよ」
「古泉くんだってほら、料理が出来た方が良いと思わない?」
急に矛先が向いてドキリとした。「そうですね」と笑って返した。
僕の賛同に気を良くした凉宮さんは「そうよ、そうよ、絶対そうよ。古泉くんも料理とか少しは出来るんでしょ?」
目を輝かせて返事を待っているようだが、それには応えられない。
「あいにく、料理はちょっと」
大袈裟に肩を上下させて申し訳ないと謝る、気を悪くしたかな?っと思ったが「そうね、古泉くんぐらい完璧な子は少しぐらい抜けてないとね、女の子が入る隙間が無いわ」
「ハルヒ、抜けてたら完璧じゃないだろ」
怠そうに彼が口にしたセリフに鬼のように目を吊り上げて怒った。
揚げ足を取られて癇癪を起こすようでもある、機嫌が悪くなって閉鎖空間が出なければ良いと願う。最近は安定していて夜に呼び出される事も少ない。
「あんた、本当にうっさいわね!良いのよ、古泉くんはイケメンで背も高いから既にモテてんだから」
彼女の大声に朝比奈さんがオロオロとして、長門さんはチラリと渦中を見ただけ。
「俺だって成長期なんだ、古泉にはすぐに追いつくんだよっ」
「顔は平凡じゃない!」
「うるせー。イケメンばっかだと疲れんだろ」
「何よ、その理屈、意味分かんないわ!」
「普通な奴も必要だろうが!」
お互いに自然と声が大きくなっていく、張り上げた声は結局、「とにかく!あんたは料理のスキルを得とくした方が良いから明日のお弁当を作ってくるのよ!部室で皆で確認するからね。逃げたら許さないんだから!」
と、言い捨てるように凉宮さんが帰った事で終盤を迎えた。
残された3人はシンと静まり返った部室で身動きができなかった。一人だけ喧嘩をしていた彼は怒りのせいなのか少し顔を赤くして肩を上下させた。
一人は逃げるように帰り、もう一人も「それじゃ」と平坦な挨拶をして出て行ったので二人で部室の戸締まりをした。帰り道、彼と二人。
「明日、お弁当作ってくるんですか?」
「・・・んだよ、ハルヒのご機嫌取りにお前まで飯作ってこいって言うのかよ?」
不貞腐れたように彼が言う。ずり落ちた鞄を掛け直し「いえ」とだけ返した。
確かに、凉宮さんのあの押し付けるような事も酷い。でも、機嫌取りをして欲しい気持ちもある。
お互いに沈黙のあと「わかったよ、全部は無理だけど、少しは努力するから。出来映えとかは文句言うなよ」
お前の顔を立ててやる俺の優しさに感謝しなっと零して彼はサヨナラも言わずに帰って行った。
正直な所、彼の手料理に興味がある。前に出さなくともその気持ちが漏れてしまったようで、朝比奈さんに「何か良い事ありましたか?」と言われた。
知らず緩んでしまった顔を彼が睨みつけてくる。
部室で皆顔を突き合わせて、それぞれ弁当を持ってランチタイム。
「キョン、ちゃんと作ってきたの?」
「せーな、少しだけだ。全部は無理だしな。親にも変な目で見られたし、成長期に貴重な睡眠時間が・・・」
まだブツブツと続く彼の言葉を無視して凉宮さんが彼の弁当の包みを開いた。
「おまえ、まだ俺が話してんのに」
包みを開け、ふたも開ける。そこには普通の弁当。
「で、どれを作ったんですか?」
朝比奈さんも興味があるのか弁当の中身を覗き込む。長門さんはジッと彼の方を見ている。
「卵焼きとご飯」
中に少し不格好な卵焼き。ご飯は炊くときの水の分量が多かったのか少しだけ水っぽい。
速い動作で凉宮さんは箸を取り出して、卵焼きを食べた。
「・・・・ふーん、ま、不味くはないわね」
「食っといて文句言うなよ」
「みくるちゃんもゆきも食べてみなさいよ。少し焦げてるけど。古泉くんも、ほら」と、自分の物のように弁当を進めて、僕たちは彼の弁当から卵焼きを食べた。
「おいしいわ」感情の感じられない声で長門さんが一番に感想を言い、続けて朝比奈さんが「美味しいですよ」っと。
僕も「とても上手にできてますよ」言った。
「へーへー。これで満足ですか。もう、早く飯食おうぜ」
「もう、ホント生意気ね!でも、これであんたが少しはモテに近づいたと思うわよ。まぁ、成長期の大事な睡眠時間を削ってこれ以上背が伸びなくなったら可哀想だから、今日で勘弁してあげるけど、これからも少しは頑張りなさいよ、料理!」
言って、凉宮さんは彼の背中を強く叩いた。ベシッと大きな音をさせて彼が痛みに涙目になって怒ってるのを見ながら僕はお昼用のパンの袋を開いた。
end.
終わりなんていつも微妙。騒ぐSOS団好き。
モテについて。高校生ぐらいって誰が付き合ったとかの話好きな人多いよね。
- モテ議論 -
凉宮さんが「キョン、あんたそんなんだからモテないのよ!」っと言った。
僕が見るに、彼女は彼にモテて欲しくないんだと思う。
ココに居る全員が、彼に対して安心感や信頼と言った好意を寄せているはず。
「料理の出来る子がモテるのよ、男子だって料理が出来た方が良いに決まってるわ」
「へーへー」
「ちょっとあんた聞いてるの!?」
「聞いてるよ」
「古泉くんだってほら、料理が出来た方が良いと思わない?」
急に矛先が向いてドキリとした。「そうですね」と笑って返した。
僕の賛同に気を良くした凉宮さんは「そうよ、そうよ、絶対そうよ。古泉くんも料理とか少しは出来るんでしょ?」
目を輝かせて返事を待っているようだが、それには応えられない。
「あいにく、料理はちょっと」
大袈裟に肩を上下させて申し訳ないと謝る、気を悪くしたかな?っと思ったが「そうね、古泉くんぐらい完璧な子は少しぐらい抜けてないとね、女の子が入る隙間が無いわ」
「ハルヒ、抜けてたら完璧じゃないだろ」
怠そうに彼が口にしたセリフに鬼のように目を吊り上げて怒った。
揚げ足を取られて癇癪を起こすようでもある、機嫌が悪くなって閉鎖空間が出なければ良いと願う。最近は安定していて夜に呼び出される事も少ない。
「あんた、本当にうっさいわね!良いのよ、古泉くんはイケメンで背も高いから既にモテてんだから」
彼女の大声に朝比奈さんがオロオロとして、長門さんはチラリと渦中を見ただけ。
「俺だって成長期なんだ、古泉にはすぐに追いつくんだよっ」
「顔は平凡じゃない!」
「うるせー。イケメンばっかだと疲れんだろ」
「何よ、その理屈、意味分かんないわ!」
「普通な奴も必要だろうが!」
お互いに自然と声が大きくなっていく、張り上げた声は結局、「とにかく!あんたは料理のスキルを得とくした方が良いから明日のお弁当を作ってくるのよ!部室で皆で確認するからね。逃げたら許さないんだから!」
と、言い捨てるように凉宮さんが帰った事で終盤を迎えた。
残された3人はシンと静まり返った部室で身動きができなかった。一人だけ喧嘩をしていた彼は怒りのせいなのか少し顔を赤くして肩を上下させた。
一人は逃げるように帰り、もう一人も「それじゃ」と平坦な挨拶をして出て行ったので二人で部室の戸締まりをした。帰り道、彼と二人。
「明日、お弁当作ってくるんですか?」
「・・・んだよ、ハルヒのご機嫌取りにお前まで飯作ってこいって言うのかよ?」
不貞腐れたように彼が言う。ずり落ちた鞄を掛け直し「いえ」とだけ返した。
確かに、凉宮さんのあの押し付けるような事も酷い。でも、機嫌取りをして欲しい気持ちもある。
お互いに沈黙のあと「わかったよ、全部は無理だけど、少しは努力するから。出来映えとかは文句言うなよ」
お前の顔を立ててやる俺の優しさに感謝しなっと零して彼はサヨナラも言わずに帰って行った。
正直な所、彼の手料理に興味がある。前に出さなくともその気持ちが漏れてしまったようで、朝比奈さんに「何か良い事ありましたか?」と言われた。
知らず緩んでしまった顔を彼が睨みつけてくる。
部室で皆顔を突き合わせて、それぞれ弁当を持ってランチタイム。
「キョン、ちゃんと作ってきたの?」
「せーな、少しだけだ。全部は無理だしな。親にも変な目で見られたし、成長期に貴重な睡眠時間が・・・」
まだブツブツと続く彼の言葉を無視して凉宮さんが彼の弁当の包みを開いた。
「おまえ、まだ俺が話してんのに」
包みを開け、ふたも開ける。そこには普通の弁当。
「で、どれを作ったんですか?」
朝比奈さんも興味があるのか弁当の中身を覗き込む。長門さんはジッと彼の方を見ている。
「卵焼きとご飯」
中に少し不格好な卵焼き。ご飯は炊くときの水の分量が多かったのか少しだけ水っぽい。
速い動作で凉宮さんは箸を取り出して、卵焼きを食べた。
「・・・・ふーん、ま、不味くはないわね」
「食っといて文句言うなよ」
「みくるちゃんもゆきも食べてみなさいよ。少し焦げてるけど。古泉くんも、ほら」と、自分の物のように弁当を進めて、僕たちは彼の弁当から卵焼きを食べた。
「おいしいわ」感情の感じられない声で長門さんが一番に感想を言い、続けて朝比奈さんが「美味しいですよ」っと。
僕も「とても上手にできてますよ」言った。
「へーへー。これで満足ですか。もう、早く飯食おうぜ」
「もう、ホント生意気ね!でも、これであんたが少しはモテに近づいたと思うわよ。まぁ、成長期の大事な睡眠時間を削ってこれ以上背が伸びなくなったら可哀想だから、今日で勘弁してあげるけど、これからも少しは頑張りなさいよ、料理!」
言って、凉宮さんは彼の背中を強く叩いた。ベシッと大きな音をさせて彼が痛みに涙目になって怒ってるのを見ながら僕はお昼用のパンの袋を開いた。
end.
終わりなんていつも微妙。騒ぐSOS団好き。
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