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古キョン/駄々っ子

久しぶりに話書いたからリハビリみたいな。ね!←
駄々をこねる古泉くんです。
セリフ多め。。。

- 駄々っ子 -


古泉が「キス、しましょうか?」と言った。
日曜日の時間は20時を過ぎた所だが、雨が降っているので人通りも少ない改札口前。
さっきまでハルヒたちと居てギャーギャー騒いで別れたばかりで「雨降ってますね」「傘ねぇなぁ」と、他愛無い話をして空を見上げていただけなのに。
「はぁ?」
何言ってんだコイツ。ジロリと睨みつけた先には「雨で少し肌寒いですね」と肩を寄せるだけ。
俺の聞き間違いだったのかなっと足下を見た。

小雨でそろそろ晴れて来そうだと見当をつけて雨宿りする事にする。
並んで壁際に寄る、マフラーに埋めたせいで吐き出した白い息が顔にふきかかる。
「ねぇ、キスしましょうよ」
「・・・・・はぁ?」
今度は聞き間違えでもなんでもない、驚きであげた顔ににっこりと微笑み返してくる古泉。
「なんで、今、お前とキスしなきゃなんねーんだよ」
「だって」
「だって?」
「さっき、駅でキスするカップルを見たんです。僕もしたいです」
「・・・したいって言われても駄目だ」
「なんでですか」
「わかってんだろ、男だからだ。いつもはそんなこと言わないのに、ホントどうしたんだよ」
人通りは少ないと言っても公の場だし、人だって疎らに歩いている。
場所が駅ってこともあって空が雨で曇ってようと明るい。
男同士の立場なんて分かってるはずなのに、聞き分けが無い。
普段の優等生っぷりは何処行った。
「わかってます、立場を考えれば状況が悪いのは承知しています。でも、今無性にしたいんです」
真剣な目で見つめられて、そんな事言われたら頭に血が上る。
赤く火照る頬を撫でるように古泉の手が滑り、顔を引き寄せた。
「わっ、バカっ。やめろっ」
押しやった顔を見ると少し不貞腐れた表情をしている。
ぽつりと「わかってるんです、駄目だって。でも・・・・。」
いつものスカした態度でなく、素の古泉が甘えてくる。

・・・・俺はコイツに甘いんだよ。

ふぅっと溜息をつき、まだ小雨の止まない外へと手を引いて歩き出した。
「帰るぞ」
「でも、雨」
今日のコイツは“でも”ばっかりだ。考えたら少しだけ頬が緩んだ。
掌で目の前に傘を作り、握った手を引き寄せ濡れ始めた髪にキスをした。
「わっ、キョンくん!?」
目をぱちくりと瞬きして驚いてる顔は可愛らしく、また笑った。
「間抜け面。外なら駅より暗いし、傘さしてるから俺らの事見てないからな」っと自分にも言い訳をした。
いいんだ。俺はコイツを甘やかしちゃうんだから。
「・・・・折角なら、口にしてくださいよ」
「バカ、図に乗るな。それはお前の家に帰ってからだ。着いたら風呂と傘を貸せよ?」
また、手を引いて古泉の住む家に二人で歩き始めた。
「傘、貸したくないです」
「なんでだよ、俺に濡れて帰れって?」
横を歩く古泉を見ると嬉しそうに「だって、傘貸したら帰っちゃうじゃないですか、帰したくないな」
今日のあなた可愛いしっと言ったので軽く殴った。
「大バカもの、明日は学校だからな。帰らないといけないんだ。俺たちの本業は勉学に勤しむ事だ」
「へぇ、あなたがそんなにも学業が好きだとは知りませんでした」
「バカ」

そして、コイツに甘い俺は「来週の金曜日に泊まりに行ってやる」ともうすぐ言ってしまう。
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