古キョン/電話
どうしようもない古泉君と、どうしようもないキョン君
突然始まって突然終わる
変なの
- 電話 -
知らんぷりをした
部屋の静けさを裂くような電子音、二人の仲も切り裂くようだと思った
どうせ機関からだ
目の前の彼は傷ついた顔をしても泣きはしない
僕の部屋は荒れてる、心の余裕がないから
毎日、これぐらいの時間に鳴る電話
彼に睨まれても仕方がない
一度止まった携帯がまた大きな音と共に震えた
堅い机の上で暴れて主張する
イライラばかりが蓄積されていく
なんで怒らせてしまったのか
普段どおりに優等生の役を演じて一日を過ごした
何処の誰かが胡散臭い笑顔だなと、言った笑顔を張り付けて今日も頑張ったのに
どうせなら彼には泣いて欲しかった
目の前の彼は口端を強く噛んで座る僕を鋭い目で見下ろしている
いつもの僕なら出任せがスラスラと出てきて、言い訳で固めて丸め込むのに
彼は重々しげに
「おまえ…、ハルヒ、ハルヒって……俺がおまえを心配しちゃいけねぇのかよ」と言った
つまりは僕自体が自分の価値を無にし、涼宮さんの事ばかり気にしているからなのか
でも、や、だって…と子供みたいな話し方になった自分は酷く格好悪かった
僕の存在理由って……
何もないんだ
それ以外になんと言える
僕は個人だけど団体であり、周りと比較され優劣付けて
自分より勉強が出来ないだとか、特殊な能力を持ってるだとか、単純に求められることを
好かれる部分を
素直な優等生は好かれる、背格好も悪くないから好かれる
少しでも求められたい、評価されたい
そんな事ばかり考える普通の男なんだ
無条件にあなたから好かれたい
「……バカだな、俺はおまえが好きなんだよ」
そして、包み込まれるように抱きしめられた
鼻先に僕の好きな彼のにおいがする、また「でも」ってこぼれて、鼻の奥がツンッとした
「なんか抱え込んじゃってるバカなおまえが好きなんだよ
ハルヒのことばかり言うなよ、折角俺と居るんだからな
落ち着いたら電話かけ直してやれよバカ」
「バカバカ言わないでください」
「だって、俺らバカだもん。バカなおまえが好きな俺と、そんなおまえが好きな俺が好きなバカなんだからな」
突然始まって突然終わる
変なの
- 電話 -
知らんぷりをした
部屋の静けさを裂くような電子音、二人の仲も切り裂くようだと思った
どうせ機関からだ
目の前の彼は傷ついた顔をしても泣きはしない
僕の部屋は荒れてる、心の余裕がないから
毎日、これぐらいの時間に鳴る電話
彼に睨まれても仕方がない
一度止まった携帯がまた大きな音と共に震えた
堅い机の上で暴れて主張する
イライラばかりが蓄積されていく
なんで怒らせてしまったのか
普段どおりに優等生の役を演じて一日を過ごした
何処の誰かが胡散臭い笑顔だなと、言った笑顔を張り付けて今日も頑張ったのに
どうせなら彼には泣いて欲しかった
目の前の彼は口端を強く噛んで座る僕を鋭い目で見下ろしている
いつもの僕なら出任せがスラスラと出てきて、言い訳で固めて丸め込むのに
彼は重々しげに
「おまえ…、ハルヒ、ハルヒって……俺がおまえを心配しちゃいけねぇのかよ」と言った
つまりは僕自体が自分の価値を無にし、涼宮さんの事ばかり気にしているからなのか
でも、や、だって…と子供みたいな話し方になった自分は酷く格好悪かった
僕の存在理由って……
何もないんだ
それ以外になんと言える
僕は個人だけど団体であり、周りと比較され優劣付けて
自分より勉強が出来ないだとか、特殊な能力を持ってるだとか、単純に求められることを
好かれる部分を
素直な優等生は好かれる、背格好も悪くないから好かれる
少しでも求められたい、評価されたい
そんな事ばかり考える普通の男なんだ
無条件にあなたから好かれたい
「……バカだな、俺はおまえが好きなんだよ」
そして、包み込まれるように抱きしめられた
鼻先に僕の好きな彼のにおいがする、また「でも」ってこぼれて、鼻の奥がツンッとした
「なんか抱え込んじゃってるバカなおまえが好きなんだよ
ハルヒのことばかり言うなよ、折角俺と居るんだからな
落ち着いたら電話かけ直してやれよバカ」
「バカバカ言わないでください」
「だって、俺らバカだもん。バカなおまえが好きな俺と、そんなおまえが好きな俺が好きなバカなんだからな」
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